「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「誰だってズルしたい!」(東海林さだお)

ときどき読みたくなるのが、天才・東海林さだおの文章だ。実にくだらくて、実にオモシロイ!マンガもそうだが、このナンセンス具合が私の琴線(?)をくすぐるのだ。\(^o^)/


さて、この本もどのページもオモシロイ!日常にあふれている「ズル」を具体的な事例をもとに「テクノロジー化」(?)されたのだ!そのエッセンスを紹介しよう。


・わたくしはあるときフト気がついた。
この世の仕組みはすべてズルでできあがっていると。
悟りというものは常に突然やってくるものだ。
悟りは常にひらめきと共にやってくる。
ブッダやモハメッドやアインシュタインもわたしのひらめきも突然やってきた。

わたくしの「この世はすべてズル説」も、いずれ世界的な教義として認知されていくであろう。この教義の根幹は、「すべての人はズルをしたがっている」「ズルをしたがらない人はいない」というものである。
われわれはズルの壁に囲まれて生活しているのだ。
人類のズルへの意欲は旺盛である。


スーパーなどの特売で「本日の目玉商品」というのがある。
「トイレットペーパー六個入り100円!ただしお一人様ワンパック限り」というレジの行列に、幼児を二人つれ、背中に赤ん坊という女の人が5パック抱えて並んでいる
お一人様という言葉をかなり広義に解釈しても合計4パックのはずだ。
一目瞭然のズルである。
レジの人がそのことを言うとその女の人はこう叫ぶ。
「駐車場に主人がいます」


女性の化粧もズルである
もともと大したものではないものを、さも大したもののように仕立てあげて人様にお見せするというものは明らかにズルである。もしかしたら犯罪かもしれない。
たとえば鍋にメッキを施して金のように見せかけて人様に見せ、よし、それじゃ買おうという人が出てきて、それを売ることになったら犯罪である。
化粧前と化粧後は、ズル前とズル後ということになる。
電車の中で化粧中の女は“ズル決行中”である。


寄せブラというのも大ズルだ
せっかく、「あ、大きいな。いいな」
と思った人の立場はどうなる。
整形というのも大ズルである。整形になると、化粧のズルなんかかわいくみえてくる。
大体、女の人にはズルが多い。
本当は45歳なのに44歳です、なんて言ったりする。
本当は45キロなのに44キロです、なんて言ったりする。


その他、「パンツをはくときの構え」「丘を叱ろう」「あの☓☓ズルを摘発せよ!」「江ノ島を馬鹿にするものは江ノ島に泣く」「日本人よ、ガムを噛みなさい」「地球滅亡の前夜に「最後の晩餐」」「市ヶ谷の釣り場の寡黙な人々」「ダミ入り、しわがれ、懐かしい声」など。

落ち込んだとき、悩んだとき、疲れたときには、東海林さだおの本が特効薬だ。超オススメです。(・∀・)