「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「笑う漱石」(夏目漱石・南伸坊)

私は知らなかったのだけれど、文豪・夏目漱石は、小説家として世に出る前に俳人として世に知られ出した頃で、2600もの句があったという。漱石がもっとも熱心に句作したという明治28年〜32年につくられた句の中からの28句。この頃、漱石吾輩は猫である坊っちゃんも書いていないし、イギリス留学もしていない。無名のただの人。その俳人漱石の代表作を紹介しよう。


ちとやすめ張子の虎も春の雨


菜の花の中に糞ひる飛脚哉


端然と恋をしてゐる雛(ひいな)かな


人に死し鶴に生まれて冴え返る


菫(すみれ)ほど小さき人に生まれたし


明月や無筆なれども酒は呑む


むつとして口を開かぬ桔梗かな


凩(こがらし)や真赤になつて仁王尊


枯野原汽車に化けたる狸あり


天と地の打ち解(とけ)けりな初霞



漱石の句と南伸坊のイラストが合っているんだよねー!実に味わい深い。オススメです。(・∀・)!