お正月はいいねえ。飲み食いしてのんびりしてテレビを観てボケーッとして仕事始めの充電をするのはタマラナイよね。
さて、飲み食いネタのこの本。「作家の日記や随筆、遺族やまわりに人たちの回想文等を読むと、食べものへの奇妙な嗜好やこだわりが作家にあったことがわかっておもしろい。何を食べてきたのか、作家の職歴を追っていくと、作家がどのような人だったのかが見えてくる」
そのエッセンスを紹介しよう。
森鴎外「甘い物をご飯と一緒に食べるのが好きで、私などどう考えてもそんなことは出来ないが、お饅頭をご飯の上に乗せてお茶をかけて食べたりする。」→この話はテレビのクイズ番組でも登場したね。(・∀・)
南方熊楠「あんぱんと味噌汁中毒」、芥川龍之介「大正時代のスイーツ男子」、宮澤賢治「贅沢な粗食」、など。
なかでも食通で知られた池波正太郎の言葉がイキだ。
「今日という日は人生最後の日かもしれない。毎日、そう思って飯を食え。酒を飲め。それでこそ男の食卓というものだ」
「てんぷら屋に行くときは腹をすかして行って、親の敵にでも会ったように揚げるそばからかぶりつくように食べていかなきゃ、てんぷら屋のおやじは喜ばないんだ」
「人間は、生まれ出た瞬間から、死へ向かって歩みはじめる。死ぬために、生きはじめる。そして、生きるために食べなくてはならない。何という矛盾だろう。これほどの矛盾は、他にあるまい。つまり、人間という生きものは、矛盾の象徴といってよい」
饅頭茶漬けかあ…やってみようかなあ…いや、やめよう…。オススメです。(・∀・)