
以前、寮美千子さんのこの本を読んだとき、衝撃だった。感動が走った。思わずナミダがこぼれた……。(T_T) コトバって大事だね……。(T_T)
奈良少年刑務所で行われていた、作家・寮美千子の「物語の教室」。絵本を読み、演じる。詩を作り、声を掛け合う。それだけのことで、世間とコミュニケーションを取れなくて罪を犯してしまった少年たちが、身を守るためにつけていた「心の鎧」を脱ぎ始める。「人間ていい生き物だな」と感じる。そのエッセンスを紹介しよう。
・受講生の一人が、固く閉ざしていた心の扉を開くと、 連鎖反応のように、次から次に心の扉が開かれる。すると、 みんなが心の奥にしまっていたつらい体験や、 悲しい出来事を蠣を切ったように語りだす。それをきっかけに、 とめどなく「やさしさ」があふれてくる。 仲間を慰める言葉、自分も同じだったと共感する言葉が、 教室にあふれかえるのだ。
わたしには、彼らの口から転がりだしてくる言葉がみな、 真珠のようなやわらかな輝きを帯びているように感じられた。 殺人などの重い罪を犯した彼らから、 そんなにも美しくやさしい言葉が飛びだしてくることに驚き、 涙せずにはいられなかった。なんだ、みんないい子じゃないか、 ほんとうはやさしいんだ。 ほんとうはやさしいんだ。こんな子たちが、 どうして重い罪を犯してしまったのだろうか。心底不思議に思った。
さまざまな縛りや不安から解き放たれ、 すなおな自分自身に戻っていくことで、呼吸が楽になり、 人と対話できるようになっていった。 わたし自身も彼らの役に立っていることを実感できて、 自己肯定感を増すことができた。
わたしは確信した。「生まれつきの犯罪者」などいないのだと。 人間は本来、やさしくていい生き物だ。 それが成長の過程でさまざまな傷を受け、 その傷をうまく癒やせず、傷跡が引きつったり歪んだりして、 結果的に犯罪へと追い込まれてしまう。そんな子でも、 癒やされ、変われることがあるのだと、 心から信じられるようになった。
教室を通してもう一つわかったことは、彼らがみな、 加害者である前に被害者であったということだ。 困難な背景もないままに、 持って生まれた性質だけで犯罪に至った子など、 一人もいなかった。「わたしだって、 彼らのような目にあえば心を閉ざし、世界を恨みたくなる」 と思うような悲惨な生育歴も数多く聞いた。
「刑務所」や「犯罪者」に対して、 わたしがそれまで漠然と抱いていたイメージは大きくくつがえされた。 彼らはわたしたちと、なんら変わらない人間だ。はじめて知ったその事実を、 なんとか世間の人々に伝えたいと思った。
……いいなあ……読み進めてみてナミダが出てきたよ……。やさしい気持ちになれるなあ……オススメです。(T_T)

