この本は、スゴイなあ…思わずページをめくる手が止まってしまう……!?(・∀・)
「いのちってなんだろう。死刑囚の独房という「異空間」でよまれた「異質な時間」の世界…極限の世界。いのちとは、生きるとは、別れとは…。生と死、臨界の声があなたの心を揺さぶる。昭和・平成の死刑囚秀句アンソロジー」その代表的な歌を紹介しよう。
・冬晴れの 天よ つかまるものがない (尚道 63歳)
・われのごとく 愚かよかなし 冬の蠅 (武雄 61歳)
・書初めや 先ず死と一字 筆太に (行雲 不明)
・母の日に 両眼 閉じて 母と会う (栄春 25歳)
・ただ一枚 賜る賀状 母とあり (楓天 30歳)
・(仮の姉と最後の面会を終えて)
姉と手を 握りし汗を もち帰る (白子 26歳)
・吾子の名を 書きては消して 長き夜 (鳳明 39歳)
・秋深し 父母捨てるべく 父母と会う (公洋 28歳)
・このからだ 母のかたみと なるも 秋 (瓜山 26歳)
・秋天に 母を殺せし 手を透かす (祥月 31歳)
・返り花 われを死囚と 子は知らず (初久 36歳)
・人に打たれ 神に打たれて 年を越す (迷吾 48歳)
・獄窓の 蟻に語れる わが懺悔 (芳光 死刑確定・再審請求中)
・女、女、女 南無阿弥陀仏 春灯下 (弓石 27歳)
・一秒を きざむ命や さくら散る (卯一 27歳)
・処刑明日 爪切り揃う 春の夜 (卯一 27歳)
・布団たたみ 雑巾しぼり 別れとす (和之 31歳)
…言葉のひとつひとつが研ぎ澄まされているなあ…。オススメです。(・o・)