「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「麻布という不治の病 めんどくさい超進学校」(おおたとしまさ)

 

 
いいなあ。憧れるなあ。麻布ってこんな学校だったんだあ!知らなかったなあ!!!これぞ、教育ってカンジがするなー!♪(^^)
 
底抜けに自由なのに東大にバンバン入る内幕。各界で異彩を放つ9人の卒業生のインタビューから、「麻布病」の実態をあぶり出し、「いい学校とは何か」「いい教育とは何か」「子どもに大人は何ができるのか」といった普遍的な問いに迫る。そのエッセンスを紹介しよう。

■麻布病【あざぶびょう】

重度の中二病による後遺症の一種。罹患者の多くには以下の点が共通している。特長:根拠なき自信、特技:屁理屈と帳尻合わせ、チャームポイント:詰めの甘さ。
 
・東京都港区にある麻布中学校・高等学校「自由な学校」の代名詞として知られている。制服もなければ校則もない。不文律として「授業中の出前は禁止。校内での鉄下駄は禁止。麻雀は禁止」の三項目があるだけだ。麻布がいかに自由であるかと表現するネタである。
 
・自由な校風ゆえに不祥事も少なくないが「問題を起こしてからが教育」と平秀明第10代校長は常々言う。そのつど全校集会を開いたり、保護者会を開いたり、時間をかけて問題の本質を明らかにし、共有する。当事者だけを処罰しておしまいということはない
 
・入学してから、とにかく読ませて書かせる。「六年間を大学進学のために使ってしまうのはもったいない。希望の進路を実現することは大切ですが、極端な話、採取す学歴麻布でいいと思えるようなハイレベルな教育を目指しています」と平校長は言う。自由闊達、自主・自立が校風であるのに、意外なことに生徒会はない。
 
戦後、東大合格者数ランキングトップ10から一度も外れたことのない唯一の学校でありながら、ナンバーワンになったこともないのも味わい深い。では、そうまでして(?)守るべき校風とは何か?九人の卒業生たちの生き方からそれを読み解こうとするのが本書の第一の狙いだ。それぞれ「麻布らしさ」をすくい取るように呼んで欲しいと思う。現代の偉人(変人?)の「ミニ伝記集」としても、本書いはたいへんなお得感があるはずだ。
 
ビル・ゲイツになれたかもしれない国際弁護士・湯浅卓
 
「(中学受験のためにどんな勉強をしたのか?)やっていないです。それは湯浅ですから。当時『自由自在』『応用自在』『完全学習』『力の5000題』という大受験参考書を本屋で立ち読みするんですよ。『この単元については応用自在がよくできている』なんて判定します。『上から目線読み』ですね。呼んを読むスピードが早いから、中学生になると自由が丘の三省堂を読破しました。湯浅は本屋を丸ごと読破する
 
・「入ってすぐわかった。これはかなわないと。それぞれの生徒が何らかしらの特色をもっていた。ある人は勉強だし、ある人はギターだし、ある人はひらめきだし。成績は常に上位ではありませんでした。でもそれは努力の結果ではまったくないですね」
 
・宿題はそもそも出ませんでした。だって先生が言うんです。『出したってどうせやんないだろ、君ら』って。宿題を出しても誰一人やって来ないから出さないとおいうのが共通理解になっているんです。
 
・(宮台真司)「早稲田や慶應には楽勝で入れるんで、それを背景にして、遊びと勉強の両方できるやつ→遊びだけできるやつ→勉強だけできるやつ→両方できないやつっていう順番のスクールカーストになっていたんですね。なので麻布の中での上昇ゲームは外から見るとかなり過酷なものになります。麻布生は他人の半分の時間でぶち抜く方法をそれぞれ模索するんですね。一般的な大学受験テクニックをまねるのではなくて、それぞれにオリジナルの方法を開発する。それが麻布のゲームの過酷さの一端です」
 
・「1〜2時間勉強すれば東大だって楽勝で入れることは知っているんですよ。でも、それをやって東大に入るのと、その1〜2時間で別のいろいろなことに使うのと、どっちがいいと思います?この経験をベースに、仮に僕らが早慶に入ったとして、東大のやつらに負けると思います?
 
「総理大臣目前で総裁選に出なかった政治家・谷垣禎一」「青年の友「江原さん(江原素六)」」「過疎の町を先端慰労拠点に変えた破天荒医師・亀田隆明(亀田総合病院)」「一強政権に真っ向から楯突いた元事務次官前川喜平」「ビル・ゲイツになれたかもしれない国際弁護士・湯浅卓」「ナンパサイボーグになってしまった社会学者・宮台真司」「半世紀消えない学園紛争の傷」「ミスチルを超えた!遅咲きのプレゼンの神」「プライベートジェットを自ら操縦する投資家」「オタクでコミュ生障を武器にしたアナウンサー・吉田尚記」など。

 

これを読むと天才だと思ってたワタシの自信が揺らぐ。(笑)超オススメです。(^^)