「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「丁髷とらいすかれい 誰も知らなかったにっぽんカレー物語」(金田尚丸)

いや〜!これはオモシロイっ!!!今年呼んだ本のベスト10入り 間違いなしだねー!♪カレーを巡る物語は、まるで大河ドラマのようだっ!!!

 

「4000年の歴史を持つといわれるインド料理・カレー。そして日本の国民食とまでいわれる人気メニュー・カレーライス。では「初めてカレーを食べた日本人」とはいったい誰なのか。激動の幕末・明治維新期から太平洋戦争を経て現在まで、豊富な歴史人物資料をもとに、日本とインド、そしてイギリスのカレーライス交流秘史を解き明かす力作。登場人物も福沢諭吉仮名垣魯文、クラーク博士、南方熊楠夏目漱石チャップリンなど、実に多彩でユニークなキャラクターがいっぱい。カレーはこんなにおもしろい!」そのエッセンスを紹介しよう。
 
「辛味入汁掛飯(からみいりしるかけめし)って何のことかおわかりだろうか?」これは太平洋戦争中、帝国陸軍「カレーライス」を呼んだ言葉だそうである。しかしカレーライス」あるいはライスカレーという言葉は、本当に敵性語=英米語」なのだろうか?「カレー」がもともとアジアの大国・インド4000年の料理であることは常識である。けれども文明開化以降の明治の一般大衆には、それが常識ではなかった。彼らにとって「らいすかれい」は「西欧=ヨーロッパ料理」であったという。それはいったいなぜなのか?
 
カレーライスは、実はイギリスから明治期の日本へもたらされた料理である。ではなぜ同じアジアにありながら、カレーは直接インド大陸から日本へ伝わらず、わざわざヨーロッパという遠回りをして日本へやって来たのであろうか?
 
・本書の主人公はカレーライスではない。カレーライスというきわめて複雑な数奇な運命をたどった食文化の中に混ぜ込まれた知られざる歴史、そしてそこに生きる人間こそが、この物語の主人公なのである。
 
「日本人で一番最初にカレーを食べたのは誰か?」現存する記録によると、日本人とカレーとの初めての出合いは、1864年のことである。その少年の名は三宅復一(またいち)。嘉永元(1848)年生まれの16歳。今でいうなら高校1年生の少年が、文久3(1864)年の「幕府遣欧池田使節団」34人の中に名を連ねていた。フランス艦ル・モンジュ」は横浜を出港した。復一の冒険の始まりである。が、たちまち一行は猛烈な船酔いに苦しめられる。いわく難儀なること地獄の責もこれには過じ」。全員が絶食していた。こんなことで、本当に生きてヨーロッパまで着くことが出来るのか、と復一は真剣になって考えていた。
 
・彼らは何にいらついたのか。武家の厳しい食事作法の身についた彼らにとって、確かに、インド人の手を使った食事は、生理的に受けつけないものではあったろう。だが、それはフランス軍人の食事に対しても同じであった。彼らが見たのは文明の違いである。一行は、常に両者のはざまで、日本の行き先を、「時代」を模索していた。
 
 
「ハイカラ西洋通・福沢諭吉 野暮を認めず」「滑稽戯作者・仮名垣魯文 仰天葱カレーを記す」「洋書屋・早矢仕有的 小僧にハヤシライス作る」「北海道開拓使外史 らいすかれい現る」など。
 
ホントに先人たちに感謝だね。ジャガイモも玉ねぎも人参も明治初期の頃、なかったなんて信じられない!♪カレーに感謝っ!!!超オススメです!!!!(・∀・)