「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「私はまだかつて嫌いな人に遭ったことがない」(淀川長治)

 
子どものころ、テレビで映画といえば、日曜洋画劇場だった。オヤジが好きだったなー!そして淀川長治さんの名調子っ!!!懐かしいね〜!♪ 小松政夫さんが真似してたよねー!♪
 
さて、この本。昭和48年11月10日初版だから、もう50年前かあ!半世紀だよー!!そのエッセンスを紹介しよう。
 
 
・私の解説しているテレビの日曜洋画劇場は、毎回ビデオで撮っているのです。なるべくならナマでやりたいのですが、なにしろ晩の11時に終わるから前もって撮らされるのです。それらの映画はずっと前、それが日本に入ってきた時みているのですが、もう5、6年はたっている。あるところは忘れているので、おしゃべりをするために私ひとりでもう一度みます。みながらメモをとり、それを持って二、三日たってから録音室に入ってしゃべります。原稿を書いてそれを暗記してしゃべるのはお客さんに失礼です。心からしゃべらなくてはいけません。それでいつでも、まずくともよくとも元気いっぱい「ハイ!」これで始めます。私の悪い癖、いい癖です。そして「サヨナラ、サヨナラ!」で終わるわけです。
 
・そのような録画ですから、私はもう一度みなければならない。私はあのときこれを言ったかしら、この場面のことを言ったかしら、ひやひやしながらみています。やがてCMの後、いやな顔が出てきます。自分の顔をみるのはとてもいやなものです。しかも最後に「それではみなさん、次週をお楽しみに、サヨナラ……」です。あの顔をみた晩は青酸カリを飲みたいですね。なんであんなにベタベタものを言うのだろうか。次週はもみまい、と思っても、絶対みなければ気がすみません。仕事には責任があります。
 
・道ばたや電車のなかで「ああ、あれは“サヨナラさんだ”」といわれるようになり、きらわれていないのだ、と知ることはうれしいものです。私はそれで安心しています。そういうことで皆さんも自分自身を磨いて下さい。それが「個性」というものです。
 
・私事ですが、私はゆうべ一睡もしていません。しかし私は元気です。それはいつでも一日一回「ああ、いいなあ」というものをつかまえないと寝ない訓練をしているからです。私は毎日、1時と3時の2回、あるいは1時の一回、一本あるいは2本の映画を試写室へみにいきます。そのあと座談会や講演会があったりで、家に帰るのは夜の8時です。
 

いいなあ。淀川さんがなぜ、独身を通したのかの、家族の話は赤裸々だねー。オススメです。(^ν^)