「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「なぜわれわれは怪獣に官能を感じるのか」(唐沢俊一)

 
この本の表紙にドキッ!ときたよ。写真とはいえ、女性のハダカを見るのは久しぶりだなあ!いいなあ!コーフンするなあ!(・∀・)
 
「オタクたちを今なお惹きつけてやまない「怪獣」。その魅力の秘密は、フォルムに忍ばせたエロティシズムやシュルレアリスムにあった! 豪華執筆陣によるエッセイや論考の他、実相寺昭雄監督らのインタビューを収録!」そのエッセンスを紹介しよう。
 
 
怪獣オタクというのは、オタクの世界の中でも一種別格とされ、怖れられてきた。あるいは煙たがれてきた)存在なのである。怪獣オタクはそのオタクの中でもさらに特殊なのである。ひとつには、アニメやマンガと異なり、怪獣映画というのが“滅びた文化”だからである、ということが言えるだろう。リアルタイムでどんどん新作に触れられるアニメなどとは違い、過去の作品を追い求めていくものだからだ。濃縮されざるを得ないのである。濃いマニアたちに言わせれば、リメイクされて以降のゴジラシリーズなどは怪獣モノと呼べる代物ではないし、平成のガメラシリーズなどは、単なるオタク映画であって、怪獣映画などではない、ということになるんである。
 
・なにしろ、今から40年近く前の映画である、それにハマりこむには、かなりの“思い込み”が必要である。身長50メートル体重2万トンの怪獣が、自重でつぶれもせずにノシ歩き、最新鋭ミサイルにもビクともせず、数千度の白熱光を口から吐く、という設定をまず容認しなければならないんである。
 
怪獣映画の中には、人生のすべてがある。家庭、平和、戦い、にくしみ、欲望、愛情、性……。性?そう、怪獣映画の中には、あふれんばかりの性の匂いがあった。それは、白川由美の入浴シーン(『地球防衛軍』)やザ・ピーナッツの南方風衣装(一連の『モスラ』もの)前田美波里の原住民娘の衣装(『ゴジラの息子』)など、あの、破壊と咆哮と殺戮の限りをつくして暴れ回る怪獣たちの姿に、われわれは究極のエロチシズムを感じていたのだ。
 
ウルトラマンと怪獣の肉弾戦は、男性(ヒーロー)と女性(怪獣)の性行為を置き換えたものでもあるが、それが時には、役割を入れ替えることがある。多くのウルトラ世代が性的興奮を得たことを告白している。ウルトラセブンがキングジョーになすすべもなく痛めつけられ、押し倒されるあの場面では、ウルトラセブンは男性でありながら、女性的役割をふられて、レイプされるがごとくにいたぶられるのである。
 
・「子供にとって、健康的な色気というのが女性のどの部分にあるのか、自分の子供時代のことを考えてみるとね、それは太ももにあるんじゃないかと思いついたんだ。それで、太ももからモモという連想でモモレンジャーって名前がいいんじゃないかと思いついたんだよね。そうなると、あとのメンバーもレッドじゃなくてアカレンジャーブルーじゃなくてアオレンジャーとなり、しまいには戦隊の名前もファイブじゃなくてゴレンジャーとなった」(平山亨)
 

「流星原人」(鉄人タイガーセブン)
 

 
「カイメングリーン」(人造人間キカイダー
 

ビミョーだなあ……アブナイなあ……。確かにこれにのめり込むのは特殊かもね。オススメです。(・∀・)