「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「プロ野球にとって正義とは何か 落合博満はなぜ「嫌われた監督になったのか」(手束仁)」

 
プロ野球がつまならくなったなあ。我がジャイアンツが勝てないからだけど。こうなったら、個人的に落合に監督をやってほしいんだけどね。(笑)
 
さて、この本はすごかったね。面白かったね〜!野球ファン必読の本だったね。
 
10万部突破のベストセラー『嫌われた監督』のアナザーストーリーがこの本。

落合が貫き続けた「オレ流」とは、なんだったのか落合監督解任直後の2012年に、
プロ野球ファンの間で大きな反響を呼んだロングセラーの増補改訂版。
愛知県出身、ドラフト取材歴30年の著者が関係者から聞いた「プロの流儀 vs. 組織の論理」の全内幕
なぜ、成果を出しても評価されなかったのか?人間の値打ちは「数字」では測れないのか?なぜ「至福の8年」は「失われた10年」につながったのか?そのエッセンスを紹介しよう。
 
 
いまの野球を突きつめていけば、現実には確実に勝つ野球を追求していくろ、傍目の「おもしろさ」からは遠ざかっていくのもたしかである。落合中日の8年間は、そんな現実を見せてくれたのではないか。そして2年間の高木守道政権でチームな弱体化し、さらなるファン離れを引き起こし、落合の解任が必ずしも正解ではなかったことが明らかになった。じつは、その背景には、球団の経営事情を含めて複雑な問題が絡んでいた。その真相は……。果たして「契約」という理由だけだったのだろうか。
 
落合が貫き続けた「オレ流」とは、なんだったのか。いったい、プロ野球の求めていくべきものはなんなのだろうか。勝つことがすべてなのか。それとも、勝つことだけはない、もっと違う別の何かが存在するのだろうか。プロ野球経営とは、その勝つことだけはない「何か」を突き進んでいくものだろうか。そして、本当の意味でのプロ野球のファンサービスとはなんなのか。公共財ともいわれているプロ野球。もしかしたら、庶民の娯楽としては成熟しすぎて、本来の形を変えていっているのかもしれない。そんなプロ野球の理想とはなんなのだろうか
 
・あらためて落合博満監督は、球界にとってどんな存在だったのだろうか」ということを見つめ直していきたいという思いに駆られた。「なぜ語らないのか」「なぜ俯いて歩くのか」「なぜいつも独りなのか」そして、究極の疑問ともいえる「結果を出しているのにもかかわらず、どうして嫌われるのか」ということに落とし込んでいっているのではないか。古き伝統を重んじる尾張名古屋という保守的な風土も多分に影響していたものと感じている。
 
・落合は中日球団からすると、選手としては活躍して優勝に貢献してくれた選手ではあるが。OBという意味では落合の印象は薄かった。「通りすがりの大物選手」という印象しかなく外国人助っ人と同じような扱いでもあった。正式なコーチ経験もなく、まして監督としてはまったくの未知である。それに、あれほどの選手が、どの球団からもコーチとしてさえ声がかかっていないのは、どうしてなのかという疑問もあった。
 
誰も落合のプライベートの連絡先を把握していなかった。それほど中日球団首脳陣にとって落合との関係は希薄だった。その後に中日と絡むということはあまり考えられていなかったということの証明でももあるのだ。
 
「プロに入るような選手は、みんな能力を持っている。それを見極めないで、よそから補強するというのは、オレにはわからない」
 
・落合の後任監督として発表したのは高木守道だった。「経験豊富であるということ、ドラゴンズを熟知して愛していること、将来を託す指導者を育てられる人物であること」これが択ばれた理由だった。この理由をどう読み解いていくのか、その答えをファンは1年間かかって求めていくことになった。
 
・中日は、8年間の落合政権後、高木守道谷繁元信森繁和、そして2019年から生え抜きの与田剛とそれぞれが2〜3年のサイクルで務めていくのだが、髙木監督の1年目以外は見事にAクラスがない。じつはこの10年こそが、当面の即戦力のみを重視して若手の育成をしていくことのなかった落合政権の余波でもあり、結末だったといっても過言ではないのかもしれない。だからこそ、中日は「失われた10年」を取り戻すことを含めて、2022年からの期待の立浪政権にファンは夢を託す。
 
落合は、もしかしたら時代の流れに対して早すぎた監督就任だったのかもしれない。それが監督としての仕事を完遂したのにもかかわらず、その評価を「会社」から100%満足した形で得られなかった原因ともいえるのではないか。
 
「『嫌われた監督』ベストセラーの衝撃」「幻の2004年・第2次髙木政権」「高校時代に育まれた「助っ人気質」」「「打撃の職人」山内監督との確執、落合の職人気質を生かした稲尾監督」「セ・リーグで認識した「勝つ喜び」」「生え抜きコーチと外様コーチの確執」「中日球団が重視する「伝統」」「スカウト陣VS.「オレの一声」の全面戦争」「日本一の代償としての人気急落」「「流儀」と「論理」が対立する瞬間」「星野仙一落合博満」「「サプライズ」は中日球団の伝統だった」「勝つことと儲けることは両立できるのか」「ファンが本当に求めていることは」など。

 

落合、youtubeチャンネル、やってる場合じゃないよ。コミッショナーになってプロ野球を改革してほしいよね。落合ファンとしては。野球ファン、必読!超オススメです。(・∀・)