「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「教養としてのラーメン ジャンル、お店の系譜、進化、ビジネスー50の麺論」(青木健)

 
この本、いいわー!タイトル、そのとおりだわー!ラーメンを現代風に分析・分類するとこーなるだろうなあ。ラーメン版「現代用語の基礎知識だね。(・∀・)

書斎派ラーメンファン待望の、ありそうでなかった、ラーメン全体を俯瞰した<完全基礎講座>。ビートたけしさん絶賛「この人、すごいなあって思うわ」だとか。

[他角度から啜る解説52本][ラー年表 〜ラーメン533年の歴史][ラーメンの基本ジャンル20][当地ラーメン基礎固め][系列店の基礎知識][ラーメン界隈人物辞典][マニアック・ラーメン用語集]など。そのエッセンスを紹介しよう。


・中野の中華そば青葉は、ラーメン界に多大な影響を与えた店ですが、特筆したいのは特製」です。他店の「特製」はトッピングをすべて入れた、いわゆる「全部入り」に近い形。しかし驚くべきことに「青葉」は個別トッピングが存在しないのです。味玉のみのトッピングはメニューにはない。必然的に特製を注文することになる。たった数百円の違いといえど、1日の客全員が味玉ではなく特製を頼むとなれば、売上はまったく変わってきます。オーダーミスも減るし、盛り付けも揃う。店員のオペレーションもラクになる。「特製」という形で簡素化した「青葉」、おそるべし
 
96年組と呼ばれる「青葉」「麺屋武蔵」「くじら軒」がラーメンの歴史を激変させ、イノベーションを加速させた。麺屋武蔵「麺屋」は前例もなく画期的で、爆白敵に拡散。ひらがな「らーめん」「くじら軒」から目立ち始め、中華イメージからの脱却を感じさせました。
 
・意外とご存知でない方が多いのですが、サッポロ一番も、味によって表記が違います。「しょうゆ味」「塩らーめん」「みそラーメン」。塩と味噌ではひらがなとカタカナですし、醤油にはラーメンの文字すらないのです。どういった狙いなのかわかりませんが、こちらも興味深い。
 
・元祖つけ麺の東池袋、激熱煮干の永福町歴史ある中華の人形町……東京三大「大勝軒を知ろう。
 
「麺は男、スープは女」佐野実
 
・麺の「丼のどこから抜くか」で味が変わる。(ピザを裏返して食べる)
 
・客に気づかれないよう常に味を進化させる春木屋理論”それで初めて「いつも変わらない味」と長年言われ続ける。
 
一条流がんこラーメン総本家一条安雪さんスマホを見ながらラーメンを食べていた若者に。「お兄さん、あなたも将来、父親になったときに、そうやって食べたらダメだって、教える立場になるんだから、そういうことをしてはいけないよ。気持ちはわかるよ。でもね、ものを食べるときに片手で、なにかをしながらってのは良くないんだよ。相手に対して失礼になるんだ。片手間で食べてもいいものもあるんだよ。サンドウィッチ、ホットドッグ、ハンバーガー。これは時間がない人やなにかをしながら食べるために生まれたものだから、片手間で食べてもいいんだ。いずれ子どもができたらね。あなたが教えてやらなくちゃいけないんだから。結婚したら連れてきなさい」
 
・食べ歩きを始めるなら「近所」「味」「有名店」「歴史」「系統」の順で試していくのがオススメ。・

 

いいねえ。あらたな角度でラーメンを食べたくなりました。ラーメンファンには、超オススメです。(・∀・)