「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「酒(しゅ)にまじわれば」(なぎら健壱)

またまたなぎら健壱さんの本。歌はもちろん、トークも面白いし、文章も上手いんだよね〜!これ、フィクション?作ってない?(・∀・)(笑)
 
「酒にも色々あるけれど、飲まずにいられないのは皆同じ。今日も酒場を漂流する“あたし”こと、なぎら健壱のおかしさと哀しみに彩られた呑兵衛エッセイ。出会いがしらに「山!」と合言葉を発する見知らぬ男に対し、咄嗟に「川!」と答えると「あのことは万事うまくいった。心配するな」。うまくいったならいいか~と思った次の瞬間「よくねぇよ。あのことって何だよ」。そんなエピソードが満載。アルコールの匂いがムンムンの酒場写真、オリジナル〈蔵出し〉原稿も収録」そのエッセンスを紹介しよう。
 
 
【漢(おとこ)、ジミー時田!】
 
芸能界で酒豪がピッタリあてはまる人間に、故・ジミー時田氏がいる。日本カントリー界の第一人者である。そのジミーさんが世界中のカントリー歌手が一堂に会して唄を競うという、アメリカの大きなイベント招かれ、なんとジミーさんの唄が世界の競合を抑えてNo.1となった。本場のアメリカにおいて、文句なくジミー時田の唄は、世界一とお墨付きをもらったのだ。その凱旋ライブが、新宿ウィッシュボーン』というライブハウスで行われた。ジミーさんは酒に酔うほどにご機嫌になり、歌いまくった。何回目かのステージで地味ーさんは、No.1の症状を取り出した。「みなさん、これがその時にもらった物です」それを頭上に掲げ客に見せる。客はヤンヤの喝采である。ところが何を思ったかジミーさん、おもむろにその賞状を破き始めたのである。客は一様に「あっ!」と息を呑んだ。時すでに遅し。賞状は細かくちぎられ、それを花吹雪よろしくステージにばら撒いた。私はこんな紙切れをもらうために歌ったわけじゃない」そういい放つとバンドに眼を送り、再び歌い始めた。あたしはジミー時田に男を見た。自分もこうありたい、あたしは思わずうなってしまった。
 
それから三ヶ月のほど経った頃であろうか、ジミーさんのお宅へ遊びに行った。部屋に入った途端、壁に眼が吸い寄せられた。そこにはビリビリに破られた賞状がセロテープで補修され、額に入って飾られていた。さすが漢!
 

「ハムエッグな夜」「天抜きで一杯」「食堂車」「カウボーイ」「ホヤのお代わり」「シュールはシュール」(シュールストレミング)「神聖な酒」「バーボンをロックで」「ハシゴ酒」「今の唄、満点!」「おじいちゃんの四合ビン」「減らない魔法のボトル」(紹興酒のカメ)「悪魔の酒」「洋酒、カムス」「先輩!なんだ後輩!」「死んだ親父に」「寡黙なお父さん」「ジョン、見てみろよ」「一曲数万円」(イーグルスライブとトイレ)「食べ物は残しません」「部長すみません」「ポップアート」「名曲に酔う」「チンカチンカ」「魚の王様」「論されれました」など。

いいなあ!ワタシは、やっぱりフォークシンガーとしてのなぎらさんが好きだなあ!♪オススメです。(・∀・)♪