菅前総理大臣が、以前のコメントで「不要不急の外出の徹底」って言ってたよね!(笑)そーかあ!徹底しなきゃ!!って思ったよね〜!(笑)
さてこの本。ツチヤ先生の本。またまた読みました〜!「「週刊文春」長寿連載、待望の文庫化!先の見えないコロナ禍で、明らかになった土屋哲学の真価。「不要」で「不急」な存在こそが、社会の存続に不可欠なのだ。「一斉休校」のとき「勉強したかった」との小学生の発言に驚愕し、喫茶店では影の薄い男性に誤ってエタノールを何度も噴射してしまう。ガチガチの常識を脱臼する土屋コラムは
鬱々たる日常生活にココロの余裕をもたらす。真の実用書の名に値する一冊」そのエッセンスを紹介しよう。
鬱々たる日常生活にココロの余裕をもたらす。真の実用書の名に値する一冊」そのエッセンスを紹介しよう。
・違和感のある組み合わせというものがある。たとえば「 丸い三角形」には違和感を覚えるが、これは「丸い」と「三角形」 が矛盾するからだ。では「タピオカ好きの好青年」 という表現はどうだろうか。 わたしはタピオカにも好青年みの出会ったことがない。 タピオカは食べたこともなければ、 目の中に入れたことも耳に詰めたこともない。 汚染された空気を吸う巨大な動物の鼻くそを丸めたような形をして いて、女子高生が好むということ以外、何もしらない。
「好青年」も見たことがない。わたしが見る青年は、 軟弱で無定見で軽薄で自堕落で無節操で無責任で不真面目で享楽的 で利己的で偏狭だ。一口で言えば、わたしのような連中だ。 その中で比較的マシなのが好青年だという認識しかない。
・東京オリンピックのマラソンが札幌に移されることになった。 理由は暑さで脱落する選手が多くなりそうだということらしい。 高温でなくても、マラソン自体、過酷だ。 わたしがこんな過酷な協議の日本代表に選ばれたら、 重圧と過酷さで途中棄権するだろう。50メートル地点で。 わたしを代表にしてはいけない理由がそこにある。 こんな競技がよく許されているものだ。 動物に同じことをさせたら、 間違いなく虐待だとして動物愛護団体が猛抗議するだろう。 マラソンだけではない、相撲、柔道、ボクシング、 レスリングなどの格闘技は、 ふつうなら確実に暴行罪に問われる競技だ。 それがスポーツの名の下に許され、 青少年に奨励されているのだから不思議である。
・引っ越し当日、業者が次々と運び出していると、 2キロのダンベルが出てきた。一度も使わずに忘れていた物だ。 引っ越し作業中の屈強な若者たちに「 ほしい人がいたら差し上げます」と言って失笑を買った。当然だ。 毎日重い物を運んでいる人が鍛えたがるはずがない。 数学者に九九の練習帳を進呈するようなものだ。
・わたしの自己イメージを紹介しよう。
活動的だ。常に貧乏ゆすりを絶やさない。
他人思いだ。いつも怒られるのではないかと、 自分のことをそっちのけで相手の顔色をうかがっている。
勇敢だ。病気を恐れず、暴飲暴食と運動不足の日々を送り、 締め切りが迫っているのに遊び続ける。
・だれにでも欠点はある。わたしの欠点は598個しかないが、 根絶しようと苦闘してきた。
・新型コロナの蔓延を防ぐため、「 卒業式という一生の思い出が失われる」 という発言に衝撃を受けた。わたしは、現在まで「一生」とか「 思い出作り」を考えたことがない。過去も未来も真剣に考えず、 かといって「この一瞬に生きる」という決意もない。 わたしはいかに行き当たりばったりに生きているかを反省した。( 反省だけだが)。卒業式を楽しみにする感覚も理解できない。 卒業式は、「起立」と言われたら起立し「歌え」 と言われたら歌を歌う儀式だ。言われた通りのことをするのは、 犬がお手をするのと同じだ。わたしには苦痛でしかなかった。
・「自粛に疲れた」と言う若者がいるが、 疲れるほど自粛したのか?わたしを見ろ、結婚以来、 自分を殺して、自粛し続けている。
・もうずっと自粛ずくめの毎日が続いている。 スーパーで買物をするにも、 プライベートジェットに乗って行くのも自粛している。 さらに運動を自粛し、カーネギーホールのソロリサイタルも、 千日行も、自粛している。妻に反抗するのは数十年自粛中だ。 運動を自粛しているため、体重が増えるが、 ダイエットも自粛中だ。
・外出の自粛が続くと滅入ってくる。自慢になるから、 だれにも言ったことはないが、 オーストラリアのゴールドコーストに別荘がある。 だが残念なことに、現在、 オーストラリアが入国を制限しているため、入国できない。 もっと残念なことに、たとえ入国しても、どの別荘も他人の物だ。 唯一の救いは、だれにも自慢しなかったことだ。
・七夕だ。老人ホームにも笹が置かれ、願い事を書いた短冊が飾られる。幼稚園児が書く短冊とは大きく違う。「一日も早く夫のもとに行けますように」とか「メガビッグが当たりますように」といった短冊がある。子どもの書く願い事は「警察犬になりたい」や「恐竜になりたい」のような意味不明のものや「地獄に落ちませんように」「パパの足がいいにおいになりますように」などだ。
・『絶対に死なない方法(全米がうなずいた!文科省が認可し、財務省が黙認し、家族が反対した!)』が刊行されたら、どんなことをしても読みたがるはずだ。その本の内容が「生き続ければよい」といういものだったら怒るだろうが。
・【ある取扱説明書の抜粋】以下は、格安全自動卓上扇風機の説明書です。使用前に本取扱説明書を熟読しないと、身に危害が及ぶ恐れがあります。スイッチを入れると、爆発する可能性がないと断言できません。一瞬先のことはだれにも分からないのです。スイッチを入れる前に遺書を書いておくことをお勧めします。
「違和感のある組み合わせ」「引っ越しはするな」「ナメるな」「 欠点とは何か」「高齢者を見殺しにするな」「 知らなきゃよかった」「中高年が危ない」「運のない男」「見たくなかった不都合な真実」「味にうるさい男」「高齢者の読書離れ」「ある取扱説明書」「ロクでもないことしか気がつかない」「やる気がなくてよかった」「寝たくない」「自分のことが分からない」「食べられる物・食べられない物」「主人公の見分け方」「権威のある人・ない人」「キレる人の三つの誤解」「気取った男」「歳を取ってからの紛失法」「危険な誕生日」「幸福は除外に宿る」など。