酒場のギター弾き 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「父・横山やすし伝説」(木村一八)

子どもの頃、大好きだった番組はプロポーズ大作戦「やす・きよ」の司会が絶妙で大学生になったら、男性陣の5番に座るのが夢だった!(笑)あの頃の横山やすしってすごかったよね〜!♪
 
さて、この本。「横山やすしがラジオ「漫才教室」に初出演したのが、1958年1月。ちょうど60年が経つ。このタイミングで、父についてまったく語ってこなかった息子の木村一八が、父について初めて本を書いた。彼が知っている父・横山やすしは、人々が知っている横山やすしとはまったくの別人。家で子どもに手を上げたことはたった一度だけ。家では非常にやさしい男だった。一八が聞いたやすしの最後の言葉は「愛人の面倒をよろしく」だった。誰も知らないその矛盾に満ちた横山やすしの生涯とは?」そのエッセンスを紹介しよう。
 
 
うちでは「うそ」は「殺人」より、いかんことだ。理由は、「うそ」は自己防衛えつく場合がほとんど。要するに、自分を守るためだけにうそをつく。だけど、「殺人」はやむにやまれぬ理由がある場合がほとんど。理不尽に人からおいつめられたり、家族や仲間を守るために殺人を犯してしまうことも多い。だから、無差別殺人は別だが、うちでは、殺人よりうそのほうが罪は重い。しかし、親父はそのルールから自由だった。親父の浮気のことだ。
 
・稼ぎのピークは、「30分の漫才で、二人で1500万円」一人750万円。当時の大卒の初任給が10万円強ぐらいだから、それを親父は25秒ほどで稼いでしまう。年収は3億円は超えていたはずといわれているが、収入より多く使っていたことは間違いない。
 
・親父は酒に弱い。外では酒が強いように見せていたが、それは酒が強いといわれる横山やすしを演じていただけだ。親父が一人で酒を飲んでいる姿をほとんどみたことがない。ボート仲間や芸人やお客さんが来たときは別だが、それでも、酒を飲んでもひとしきり騒ぐと、すぐに寝てしまう。
 

・(ビートたけし)「やすしさんが、夜中に電話をかけてくるんですよ。そばまで来ているからと。そしてお金持ってないか聞いてくる。僕は少々ならと言って10万円を持って家から出ると、やすしさんが家の前で待っている。そして、お連れの人が後ろに立っている。『お前それしかないのか、貧乏だなあ』と7万円をその人に払って3万円を返してくれる。」
 
・(木村政雄)「久米宏さんは凄い人です。天才と言ってもいいと思います。私は、やすしさんが降板したのは、やすしさんが久米さんにしゃべりで負けた結果だと思います。やすしさんは、どんな人とでもしゃべりには勝てる自信があったし、勝たなければならないと考えていたと思います。それが、久米さんに会って揺らいでしまった。しかし、やすしさんは、本来しゃべりで久米さんに勝ちたかったはずです。もうやり尽くしたと思ったのでしょう。最後には番組をすっぽかすのですから、これ以上の芸はありません」
 
・親父が晩年、酒に酔って帰ってくたとき、トイレに座って泣きながら「もうつかれたわ、横山やすしをやめよかな……」と言っていたのを忘れられない。お母さんも、親父が「もうしんどいわ、普通に戻そうかな」と言ったことを聞いている。破天荒なキャラクターで、やんちゃで酒好き。世間が親父に求めたことだ。しかし、年を重ねるにつれ無茶はできない。だましだましやってきたことも、できなくなってくる。親父もキャラを変えるべきだったのかもしれない。普通に戻すキャラもありだったかもしれない。好々爺になってもよかった。ちょっとやんちゃなご意見番な親爺でもよかった。しかし、それが親父にはできなかった。破天荒なまま、「やす・きよ」漫才の横山やすしのまま、親父はこの世を去った
 

・僕は日本中のしているヤクザの親分たちに電話をして、親父の犯人捜しを依頼した。そして、2時間後、犯人の実像とその背景まで探り出した。誰が黒幕かもわかった。しかし、読者には申し訳ないが、一生、口外することはないそれは、親父との約束だ。もちろん、親父は誰が犯人か知っていた。そして、その犯人に名前を一切口に出すことなく、3年半後に亡くなった。警察がわからないわけがない。
 
・弔問客のなかには、全国の親分たちの使いで来た若い衆もたくさんいた。その親分たちは、みな香典がわりに親父の借金を帳消しにしてくれた。総額17億円!!この借金の額自体もビックリだったが、その証文を目の前で破ってくれたことにも驚いた。その気風のよさに頭が下がった。
 
「寂しがり屋で気遣いな木村雄二」「親父のトイレルール」「十八、飛行機を買いに、アメリカに行くぞ」「根暗な親父」「スーパーぼんぼん」「一級河川淀川に造られた親父のボートレース場」「西川きよしさんこそ天才だ!「親父に1時間半怒られたダウンタウンさん」「凄い人だった笹川良一さん」など。

 

今は、こんな芸人さん、いないよね。ハチャメチャなところに憧れる。お笑いファン必読!オススメです。(・∀・)