昔、駅の「伝言板」ってあったよね。ケータイがなかった頃のデートって大変だったよね〜!寝坊して遅刻しちゃったらもう大変!?2時間待たせたことあるわー!(笑)
そして70年代には藤堂博の『伝言板』という曲もあった。♪〜伝言板は 12時間で 消させていただきまーす〜♪、というフレーズは今も耳に残っている。(・∀・)
さてこの本。全作品読破を目指しているほしおさなえさんの本。しかもテーマは「伝言板」だよ!
「ものにやどった魂=「ものだま」の声が聞こえる坂木町に引っ越してきた五年生の七子。クラスメイトの鳥羽は、ものだまが引き起こす事件を解決する「ものだま探偵」、七子も助手を勤めることになった。最近、坂木駅で、自分がどこに行こうとしているのかを忘れる人が続出、きっとものだまの仕業だ、と二人は捜査を開始する。どうやら、意味不明のカタカナが書いてある改札の横の伝言板があやしい…。鳥羽は、暗号かもしれないと、解読にとりかかり…?」そのエッセンスを紹介しよう。
「もの忘れ事件」
・「『電報略号』とは鉄道関係でよく使われる言葉を、 カタカナ一文字から三文字にしたものよ。 使われていたのは昭和40年代前半までだけど、 いまでも習慣として残っているものもあるわね。運転士のことを『 ウテシ』、運転休みのことを『ウヤ』とかね。車掌さんは『テチ( 列車長)』」
・「……わたしも、むかしは、少しは人の役に立っていたんだ。 ここに書かれたなかには大事な手紙だってあった。 わたしはそれを全部ちゃんと伝えたくて……でも、もう終わりだ」
・「わたしに最初に話しかけてくれたのは、若い駅員さんだった。 この駅に配属されたばかりで、 一日の最後にわたしに書かれた文字を消すとき、いつも『 おつかれさん』と言ってくれた。『今日も一日がんばったね』と… …。わたしには、 伝言が全部ちゃんと相手にとどいたかはわからない。 心配でたまらないときもあった。でも、 駅員さんにそう言われると、ちょっと安心したんだ。 駅員さんには、わたしの声は聞こえなかったけどね」
やっぱりモノにも心があるようにしか思えない。こんな本を子どもの頃から読んだら、想像力豊かな子どもに育つよね〜。いいよね〜!オススメです。(・∀・)