酒場のギター弾き 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「早すぎた男 南部陽一郎物語 時代は彼に追いついたか」(中嶋彰)

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本屋さんで平積みになっていたのがこの本。「速すぎた男」ってアイルトン・セナか、ウサイン・ボルトか?って思ったら表紙にはやさしそうなおじいちゃんがっ!あっ!名前だけは聞いたことがあるノーベル賞南部陽一郎さんのことね!(笑)

 

生誕100年に紡ぐ、理論物理学の巨人」の初めての本格的伝記!「南部理論の前では、2012年に発見され「質量の起源」として喝采を浴びたヒッグス粒子も、巨象にひれ伏す小さなアリでしかない」日本が生んだこの途方もなく大きな才能は、常人には理解しがたく、そのため、彼の生涯最高傑作「自発的対称性の破れ」にノーベル物理学賞が授けられたのは発表後50年近くがたってからだった。いつしか彼は、人々から「魔法使い」とも「予言者」とも呼ばれるようになった。これまで語られなかった天才の実像を浮き彫りにし、「南部マジック」と呼ばれる数々の新理論はどのように生まれたのか、そこに彼の「人間」はどう関わったのか、彼はなぜ米国に移ったのか、などを解き明かす。「科学」を忘れつつある日本人必読の書!」そのエッセンスを紹介しよう。
 
自発的対称性の破れで2008年にノーベル物理学賞を受賞した素粒子物理学の巨匠、南部陽一郎。これからご覧いただくのは決して、素粒子物理学を塗り替える理論を次々と編み出した、完璧などとは無縁な科学者の物語ではない。実は南部は、脇がかなり甘く詰めも緩い人間だった。そのせいで手痛い失敗や遠回りを何度も味わった。
 
中間子論を発表して一躍、日本と世界のヒーローになった湯川秀樹にあこがれた南部は、東京大学の物理学科に進学した。ところが東大には素粒子物理学の研究室はまだできていなかった。南部の人生で驚くべきは、90歳を過ぎてもなお流体力学などに好奇心を示し、研究論文を書き続けたことだ。湯川秀樹ノーベル賞を受賞したあと、早々に研究の現場から退き、活動の場を核兵器廃絶運動など学術の外に求めた。だが湯川とは対照的に南部の物理への好奇心は天寿をまっというするまで衰えず、生涯、現役の研究者を貫いた。これから語るのは、日本が生んだ不世出の研究者、南部陽一郎の物語2021年に生誕100年を迎えたのを期に紡いだ。
 
南部はたいていの場合、計算に紙も鉛筆も使わない。頭の中の暗算だ。暗算の方がうんと早く計算ができる。
 
・地球は宇宙に存在するさまざまな対称性は安定を求めて自発的に対称性を崩す」ことがある。これが自発的に対称性の大ふかみな説明である。(4人掛けのディナーテーブルの例)南部の愛弟子の江口徹はどこから見ても対称性の見えない世界をひっくり返して眺めてみると、隠れていた対称性が見えてくる、という手品のような仕事」と語った。南部理論は現在では、素粒子の標準理論の基盤として欠かせない理論と位置づけられている。
 
・陽一郎は大学から家に帰ると、しばしば横になっていることが多かった。次男の健二は陽一郎に近づき「お父さん、遊んで下さい」と声をかけた。だが陽一郎はやんわりと拒絶した。「いま、お父さんはお休みで忙しい」寝っ転がっているが、このときは真剣な研究モード。棋士が頭の中で盤上の駒を自在に動かし、勝ち筋を探るように、頭の中で物理や数学の数式を自在に動かしていた新しいことを思いつく一番いいのは寝てるときです。四六時中考えているからね」寝ていても忙しい。夢で新しいアイデアがひらめくと、パッと目が覚める、という類いの人間だった。
 
「東大理学部305号室の住民〜実験室を住みかに」「アインシュタインを追いかけた南部」「天国か地獄か、プリンストン」「「予言者」南部とノーベル賞」「福井新聞記者が見た南部の素顔」など。

 

わかりやすく説明されてい内容が、これまたむずかしいっ!(笑)これを理解できるアタマがあったらなあ!とにかくスゴイことは確か。オススメです。(・∀・)

 

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