「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「人間はなぜ歌を歌うのか? 人類の進化における「うた」の起源 」(ジョーゼフ・ジョルダーニア)

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7月の後半から体調を崩し、集中力と持続力と理解力がなくなり、約一ヶ月間本を読めなかった。(・_・;) こんなことは初めてだった。毎日、本を読むという習慣は、もう25年くらいになる。呼吸をするくらいに当たり前のことが再びできるようになったいうのは、回復の証だろうな。(・∀・)
 
さてまたまた素晴らしい本を読みましたよー!!!(・∀・) 「酒場のギター弾き」のワタシ、なぜ歌が好きなのか、なぜ歌わなければらないのか、その答えがここにあるっ!!
   
人間はなぜ歌うのか?――音楽とは、人類の進化の過程で、私たちににいったい何をもたらしてくれたのでしょうか。かのチャールズ・ダーウィンは、音楽を「人間の通常の生活に直接の役には立っていない」と評しましたが、そうであれば、私たちはなぜこれほど音楽を、とりわけ「歌」を愛するのでしょうか。 本書は、その単純な疑問から出発した、しかし実にユニークで広大な「人類の進化」について語る本。そのエッセンスを紹介しよう。
 
「人はなぜ歌うのか」という疑問は、人類の進化の過程における最大の謎の一つである。チャールズ・ダーウィンは、この問題に頭を悩ませた最初の人物の一人である。多くの学者たちも同様に、歌唱のように非常に時間と精力を消費する現象が、あらゆる社会、文化、そして地域に、なぜこのように普遍的に拡がっているのか、疑問を感じていた。
 
歌うことはほとんどすべての生物にとって、潜在的に非常に危険な行為であるという点である。つまり、歌うことは周囲にいるすべての肉食獣たちに、その歌い手の存在を明かしてしまうのである。これが、ほとんどの動物が歌わない理由である。鳥でさえ、地上に降り立つときには音を立てなくなるという事実である。地上に住む種は樹に住む種よりもはるかに無言である。
 
地上に住む動物種で歌う種は、ただ一つもない。一つだけ例外がある。それが人間なのである水中に住む動物種の中には、クジラやイルカ、アザラシやトドのように、少しは歌う種がいるが、地上に住む種には、まったくいない。不思議なことにこの事実は、一般に歌うことの進化の歴史の上で、そして特に人類の進化の歴史を理解する上で、絶対的、決定的に重要である。
 
われわれの祖先は大声で歌うことを、肉食獣に対する防御システムの中心的要素に切り替えたのである。彼らはリズムに合わせて大声で歌い、叫んだり、物を投げつけたり、威嚇するように活発に体を動かしながら、自分たちを肉食獣から守り始めた。
 
ボディ・ペインティング、着衣、男性の声域も、威嚇、戦闘トランス状態、肉食獣を追い払うのに役立った。
 
人はなぜハミングするのか?ほとんどの人が気分の良いときにハミングする通常心地よい行為である。
 
その他、「モノフォニーとポリフォニー」「人類が歌い始めたのはいつか?」「歌うことが生命を救ってくれるか?」「リズム、戦闘トランス、そして集団的帰属意識」「原人は実際に肉食獣と直接には戦う必要がなかった」「人間とライオンは並行して進化した」「死体の奪還=人類の前史における人食いの風習」「防御作戦のとしての体臭」「音楽に感謝」「誰が最初の質問を発したのか?」「クジャクの尾」「音楽の記憶は最後まで失われないか」など。
 
やっぱり良い本は、再読したいね〜。噛み締めて理解を深めたい本。超オススメです。(・∀・)

 

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