以前小田原の実家で飼っていた猫のニャン太が失踪して2年。たまたま帰省したときに、ふっと現れたことがあった。驚いたっ!!!いつもと変わらない様子でいつもの場所でエサを食べて、相変わらず太くてカワイかった。それからまた失踪。自分の死期がわかるように、きっと最期のお別れの挨拶に来たんだろうなあ…。
さてこの本。飛行機事故で亡くなった向田邦子さん。実は遺書らしきものが残されていた!!!えーっ!知らなかったー!まるで自分の死期がわかるような内容だった。そのエッセンスを紹介しよう。
・姉が突然私たちの前から姿を隠して20年が経った。 この20年は、傷心の歳月とともに、 私にとっては発見の毎日でもあった。「さすが、お姉ちゃん、 一筋縄じゃあいかない。いろいろな仕掛けを作っておいて、 まだ私を向こう側から試している」そんな気になるほど、 姉の思い出は、生きることの意味を私に教え続けている。
・姉は旅行に行くとき私に、「もしものときは、 テレビの上にメモがあるから、見て下さい」 と前から言っていたのだ。でも私は、 それを見るということが起こりうるとは考えないから、「あ、 分かりました」と言うだけで見たことなんかなかった。それで、 実際に事故になったら、そう言われたことも、 頭のどこにも残っていなかった。 茶封筒から取り出した紙を見ると、台本用の原稿用紙4枚で、 そこに万年筆でかなり大きな文字で、 走り書きのようにメッセージが書かれていた。
・「どこで生命を終わるのも運です。体を無理したり、 仕事を休んだりして、骨を拾いにくることはありません」
・「あなたには小料理屋をやってほしいの。 女同士でも気軽にはいれて飲み食いできる店って、案外少ないから、いけると思う。 あなたは料理が上手だから、 あなたの手持ちの料理でとりあえず始めても、 やれるんじゃないかしら。お金は私が出すから、場所もいい、 人気(じんき)もいい所で、やりましょ。あなたが、 そういう所で働いている姿を見るまでは、私、死にきれない」
最期のときって、何か虫の知らせってあるのだろうか。ワタシのオヤジも、自分の半生を綴った本を書き終わってからすぐ亡くなったしなあ……。自叙伝を書くのはもう少し先にしよう。(笑)オススメです。(・∀・)