大好きなほしおさなえさんの新刊!待ってましたー!この「ほしおワールド」にハマると、この文体とシチュエーションがノンフィクションのようにリアルでそこに自分がいるような感覚になる。ネットで調べてそこに行きたくなるんだよね。(・∀・)
「『活版印刷三日月堂』著者、新シリーズ始動!書店員の職を失った一葉は、連句の場のもたらす深い繋がりに背中を押され新しい一歩を踏み出していく。温かな共感と勇気が胸に満ちる感動作!」そのエッセンスを紹介しよう。
・「パンは単なる食べものじゃない。しあわせが形になったようなものじゃないと」
・ずっと同じ町に住んでても、 町もどんどん変わっていくでしょう? 古い人はむかしを引きずって風景を見るけど、 若い人は全然ちがう受け取り方をする。そこがおもしろい。 ちがう世代の人と話すのって、一種の冒険だと思うんですよ。 別の味方を知るための。そうやって、 知らないものに触れることで、あたらしい言葉が生まれる。
・土地はすべて借り物だと思うんですよ。身体もね、全部借り物。 わたしたちはみんな彼方からやってきて、 しばらく身体を借りてここで生き、また彼方へ帰る。 そういう存在なのかもしれない。 治子さんもあたらしく建った家を見て、 先に続く未来を感じたんじゃないでしょうか。
・「いいものが書けるかわからないですけど、 いましか書けないものがあるんじゃないかと思うんです」
・ものを作ってるときって、 みんな遠いところにつながってるんじゃないかな。 すごく遠いところ。そこに向けて作ってる。 だからどんなに時間がかかってもいい。遠いところ。 それは空間だろうか、時間だろうか。たしかに長い時間を経て、 いまここに届いている。
・花を見ると、むかしの花を思い出す。いまの花だけじゃなくて、 花の向こうに、去年の花、一昨年の花、 ずっとむかしの花まで重なって見えてくるの。 毎年同じように咲くでしょう。前の花を思い出して、 そのときの気持ちもよみがえってくる。あんなこともあったなあ、 って。
・言葉も花もようなものなのかもしれない。 いまここにある言葉の向こうに、 見えない花のようにここにはない言葉がある。 年を経るごとにそれが重なりあってゆく。
・僕は、 人はもっとほかの人のことを考えた方がいいと思うんです。 自分に向き合うんじゃなっくて、 わからない人といっしょにいることについて考えるのが生きること だと思うから。
いいなあ。「連句」って。やってみたくなるねえ。絶妙に「和菓子」が登場するのがまたイイっ!オススメです!(・∀・)