「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「乙女の日本史」(堀江宏樹・滝乃みわこ)

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乙女の日本史
タイトルがオモシロイよね〜。歴女というコトバが一時期流行ったけど、女性と日本史ってあまり結びつかないもんね。
 
さよなら「おじさん史観」! 今こそ語ろう、乙女目線の日本史。巷にあふれる「男のための日本史」にツッコミいれつつ、乙女目線で日本の歴史を読み直す、日本初「女子のための日本史本」誕生」そのエッセンスを紹介しよう。
 
ながいあいだ、日本史というジャンルはおじさんのものでした。歴女という言葉が、かつて話題になったのも、前提として日本史が好きなのは「おじさん」と考えられていたから。この本では、「おじさん史観」にツッコミを入れつつ、女性の気持ちによりそって、日本史を見直すことを目的としています。
 
なぜ「女の子はやさしく」と言われて育てられるのでしょうか。そう、もともと女の子ほど強いものはないのです。一方、男の子はとても弱い。本質的に弱いものが虚勢を張って生きている。だから強い逆風に耐えきれなくて、ボキッといってしまうのはいつでも男だったりします。だから男の子は強く」「女の子はやさしく」
 
・当時モテモテだった伝説の乙女・珠名娘(たまなのおとめ)金門(かなと)にし 人の来立てば 夜中にも 身はたな知らず 出でぞあひける」万葉集巻第九)「その人がどういう人かはほとんど知らないのに、夜中でも彼が来たら、家の中から飛び出していって、外で愛しあった」大胆!でもこれくらいの勇気が欲しいものです。
 
道教孝謙天皇の関係が男女のものだったのか、それとも宗教的な熱狂だったのかはよく分からないのが現実です。ただ道教はなぜ女帝に寵愛されたか」について「彼の“男性自身”が非常に大きかったから」などと説明されることに関しては、まったくのウソ……という道教の死後、30年ほど経て急に噂に尾ひれが付いたカタチで広まっていった巷のウワサ」にすぎないんです。
 
平安時代の小説では「夜這い」のシーンが顔出しますよね。寝ていると、いきなり男が入ってきて「騒がないでください」……言葉は丁寧でも、これって強姦なんじゃないの……と思った人も多いのでは?でもご安心ください。高貴な人の寝室には必ず鍵がかかっていました。つまり女性側が戸を開けないと中には入れないのです。それに姫さまの横ではいつも女房たちがザコ寝しておりましたので、非合意であれば必ず大騒ぎとなります。そう。この時代、貴族は2人切りでおセックスなどはいたしません。女房たちは寝たふりをしながら「姫さまが、じらしと拒みのテクニックで殿方を興奮させているわ!頑張って姫さま!!」と心の中でエールを送っていたのですね。
 
・前田家に伝わる『亜相公御夜話』に、織田信長前田利家我われは昔、衆道の関係を結んだ」と、わざわざ諸将の前で言い、それに利家が感涙し、みんながうらやましがった……という話があります。これは性欲云々ではない、ものすごく強い絆で二人が結び合っていた証でした。
 
上杉謙信「女性説」」を検証する」「直江兼続は色小姓だったのか?」など。
 
なーるほど。女性目線で見るとそれぞれのエピソードが別のものになるね。オススメです。(・∀・)

 

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乙女の日本史