「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「ヒゲとナプキン」(乙武洋匡 杉山文野)

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いや〜この本は、考えさせられるわー!もしワタシがカラダが女性だったら!?そりゃ、オトコの肉体を取り戻したいと思うだろうなあ!!!

 

女として育てられ、現在は男として生きるイツキ、28歳。勤務先の旅行会社には「過去」は告げていない。2歳上のパートナー女性、サトカはイツキを愛しつつも、出産への思いを募らせていく。職場、恋人、両親…。社会や家族と生身で向き合った先に、イツキは光を見出せるか。600万部ベストセラー五体不満足で世間の「ふつう」を問い直した著者が、いま一番伝えたいLGBTQの物語。男とは、女とは、そして家族とはなんだろう…。読者の価値観を根底から揺るがすnote連載、待望の書籍化」そのエッセンスを紹介しよう。
 
・性欲がないわけがない。女性と性行為に耽ることには、欲も関心もある。だが、カネで女性のカラダを求めたこところで、イツキには設定すべきゴールがなかった発射すべきものがないイツキにとって、気持ちの通っていない女性と一夜を共にする行為は、みずからの肉体に対する違和感と恨めしさの輪郭をより明確にするだけだったのだ。
 
性的な快楽を満たそうとすればするほど、これまで否定してきたはずの「女性であること」を実感させられる。自分がオンナなのだと突きつけられる。気持ちいいのに、気持ち悪い。求めたいのに、求めたくない。自分でさえ、秘部に触れることには大きな嫌悪と葛藤を抱えているのに、愛するパートナーに見に委ね、「女性としての」快楽に耽る姿を晒すことは、生き地獄に等しかった
 
・「イツキはさ、血のつながっているお父さんに、愛されていないと思ってたんだよね」「ああ……」「でもさ、実際には血のつながっていないお父さんに、愛されてた……」「ああ……うん」「よかったんじゃないかな……」
 
・「友達からも、『文野はどうしてそこまで男性に変わりたいの?と言われるのですが、『変わりたい』のではなく、あるべき姿に戻りたい、本来の男性の肉体を『取り戻したい』という感覚に近いんです。もし、人間としてのあるべき姿が手足がある状態だとするなら、乙武さんは『手足を取り戻したい』という感覚を抱いたことはなかったのか一度お聞きしてみたかったんです」
 
・「あの……乙武さんは手足を生やす手術をしようと思ったことはないんですか?」
「俺は人間のあるべき姿が、手足がある状態だとは思っていないんだ。太ってる人、背が低い人、そして手足がない人がいたっていい。だから、そういう手術を受けようと思ったことは、一度もないかな」その考えは、いまも変わっていない。ただひとつ、そこに加わった考えがある。身体だってどんなカタチでもいいし、家族だってどんなカタチでもいい。
 
・(杉山文野)この作品を、二度と会うことのない多くの仲間に捧げたい。そしてLGBTQに限らず、あなたとあなたの大切な人の未来のために、一人でも多くの方にこの作品を読んでもらいたいと切に願う。

 

いろんな性があって、いろんな人がいていいよね。LGBTについての認識が広がるといいよね。超オススメです!(・∀・)

 

 

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