「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「ホリイの調査」(堀井憲一郎)

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ホリイの調査 (扶桑社文庫)

ホリイの調査 (扶桑社文庫)

 

この混沌とした世の中を渡り歩くためのキーワードがある。「信じるな、疑うな、確かめろ!」。あたまから信じることなく、ハナから疑うことなく、自分の目で確かめるということだ。これならナットクがいくし、間違いないっ!!!(・∀・)

 

さてこの本。かつて誰も調べなかったことを調べまくった調査の数々!27年前だよ、笑える!「調べるとはこういうことだTVおじゃマンボウでおなじみの堀井憲一郎がムキになって調べた笑えるリサーチの数々」その中でもっとも笑ったのを紹介しよう。

 

川崎球場887人の謎」

 

球場が発表する観客数のウソというのがある。それはたとえば少ない客しか入っていないのに、3000人、4000人とか発表するウソでもあるし、とにかく満員になったら5万6000人ちょうどと発表してしまうウソでもある。86年10月16日(木)、ロッテー南海戦の川崎球場での消化試合、平日のデイゲーム

 

我々は外野班と内野班に分かれ、それぞれ一塁側と三塁側に分かれて観客数を数えた。みんな双眼鏡と数取り器を手に持って、野鳥の会か、おい、という風情なのだが、川崎球場というのは何でもアリの世界なので、さほど不思議がられないのが良い。で、球団の観客数の発表は5回裏終了時(つまりゲームが成立したとき)だという噂を聞いたので、我々も5回表から数えだして、だいだい5回裏にスタンドにいた総人数を把握しようということになった。887人である。思ったより多かったのだが、球場のあの客席に900人足らずの人しかいないってのは、やっぱりスゴいよな。で、ロッテ球団の発表した観客数はというと「2000人」ううむ。まあ、よろし、とりあえずロッテ球団に電話することにした。

 

広報課に観客数のことを聞きたいのだと、営業に電話を回された。「えーと、10月16日ですか、1295人ですね。外野は無料ですから数に入っていません」「えっ、1295人ですか?私たちが数えたときは、とても1000人もいるようには見えなかったんですが」「途中で帰られる方や、最後のほうに来られる方もあるわけですから、最終的に約1300人だったというわけですね。これは入口の半券の数を数えたものです」

 

その他、「マークの由来は何なのだ 23区役所に電話する」「TVを数える」「ビデオテープを探し求める旅」「山手線29駅で駅員に乗り換えを訊ねる」「山手線29駅の改札を不足キップで突破する」「坂口良子を吟味する」「都内のまぬけな待ち時間(酒類自販機、3分写真)」「映画館に電話する「その名前は何なのだ」」「東京地下鉄1万9887歩の乗り換え」「私家版・コーラ目隠しテスト」など。

 

いまは、パ・リーグは人気だけど、このころは、とくに今はなき川崎球場ってこんなカンジだったんだね。それから坂口良子ってかわいかったね〜!時代を感じるなあ!オススメです!(・∀・)

 

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ホリイの調査 (扶桑社文庫)

ホリイの調査 (扶桑社文庫)