「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「だからこそ、自分にフェアでなければならない。プロ登山家・竹内洋岳のルール」(小林紀晴)

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 この本はお世辞抜きに感動したなあ!自分にはない世界感と価値観に心が揺さぶられたなあ!♪ プロ登山家なのに、登山靴は履かない、水筒はもたない、休憩はしない、食べない。その理由がわかった!へえ〜!(・∀・)

 

竹内洋岳は標高8000メートル以上の14座すべての登頂に成功した、日本人初の14サミッター。彼だけがなぜ登り切れたのか、その深層に迫る。「経験は積むものではなく、並べるもの」「人は死なないようにできている」「実際には、日常生活の方が死に近い」「想像力と恐怖心を利用して危険を回避する」——命を賭して登り続けるプロ登山家の「人生哲学」。そのエッセンスを紹介しよう。
 
 
竹内洋岳。日本人で唯一、地球上に存在する標高8000m以上の14座すべての登頂に成功した人。いわゆる14(フォーティーン)サミッターである。何故、日本人で彼だけが、14座の登頂に成功したのか。死の領域と呼ばれる8000mへ何度も向かい、命を落とすことなく生還し続け、その記録を作り上げたことには確実に理由があるはず。ほかの人とは何かが決定的に違うはずだそのことを私は知りたい。
 
登山は年齢じゃないと思いますよ。やぱり内容も含めた回数だと思いますそのあいだにどんな登山をしてきたかでしかないと思っています。
 
運は存在しないというのが私の山登りです。運で片付けてしまうと、その先考えようがなくなっちゃうわけです。そこで思考が停止してしまいます。私は山で次に何が起きるかを、想像しようと思っています。登山っていうのは想像のスポーツですから。頂上まで登って下りてくる自分を、ちゃんと想像できた人しか登って下りてこられないわけです。さらに死ぬという想像さえもできるかどうか。例えば、ここで落ちたら、上向きになって、あそこにぶつかって、最後こうなって死ぬっていうところまでが想像できれば、そうならないためにはどうしたらいいかって想像もできます、そこまでの想像をリアルにしたいり、しようとしている。山は想像できるかどうかにかかっています何に細かく多方向に多重に想像できるかどうかを、私たちは競ってる。それが面白いわけですだけどそらが運だといってしまうと想像がなくなってしまうんですよ。想像することで危険を察知して、危険を避けるわけですから。それらを運のことにしてしまったら、そもそも登山が成り立たない。だから私にとって山では運は存在しないということです。
 
山登りは嫌だったらやめていいことだと思います少なくとも山登りは、嫌でもやらなきゃいけないことじゃない。それに私は、登りたいと思う山だけを登ってきましたから。
 
・そもそも自分を振り返ってみると、やれと言われたことをやったためしがない。どちらかっていうと、やっちゃ駄目って言われたことを隠れてやっていたような気がします。それゆえ、山登りは素晴らしい、やりましょうというのは全然言う気がありません。もし本当に山登りの面白さとか魅力を知りたいのなら、登るしかないんですよ。だからこそ、私はみんなに山登りをやってもらいたい。
 
事故っていうはの、防げない事故と防げる事故があると思うんです。
 
ゴミを持ち帰る人とそうでない人の差は、また来るか来ないかの意識の違いだと思います。自分で持ち込んだものっていうのは、自分の身体の一部のようなものですから。それが、自分と一緒に下りてきてないっていうのは、非常に気持ち悪い。手袋や靴下やらを失くしたら、手や足をどこかに置いてきてしまうようなもの。怪我をしたり、帰ってこられなくなったりするぞ、ということなんです。
 
「どうして汗をかかないんですか?」「汗をかかないんじゃなくて、かかないように歩いています。汗をかきそうになったら、ペースを落としたり、上着のボタンを開けたりします。でも、止まることはありません」「どうしてですか?」「止まると身体が冷えるからです。だからできるだけ、休憩もしません」「休憩しないんですか?」「はい。それに、歩いている途中であまり食べたり飲んだりもしません。食べると疲れるからです。(国内では)水筒も極力持っていきません。ペットボトルが多いです」「どうしてですか?」「ペットボトルは飲み終わったらつぶせます。でも水筒だとそうはいきません」
 
いじめは雪崩と同じだと考えています。一人で立ち向かっていったって止められもしないし、流れも変えられない。だから、もう逃げろ、逃げてしまえと。私はそれしかないと思います。誰かに助けてもらうとか、誰かが何かしてくれるの待ってたって、解決んかしなし、そのあいだに飲み込まれちゃったらどうなっちゃうかわからないから、とにかく逃げろ、逃げろ。
 
・「いちばん素晴らしいと思われるのはどの山ですか」次に登る山です」
 
「遭難事故が増えたからといって、無謀な登山が増えたわけではない」「富士山とエベレストとゴミ」「死の領域へ向かうことは進化競争。それが面白い」「経験は積むものではなく、並べるもの」「登山に向いているかどうかは、目つきでわかる」「生き延びるのではなく、人は死なないようにできている」「自分の足で下りてこないのは、死んでいるのと同じ。だから下りるために、下り直しに行った」「山は人が作り上げていくもの」「登山はルールのないスポーツ。だからこそ、私たちは自分にフェアでなければならない」など。
 
確かに「経験は並べるもの」かもしれないね。新たなコトバを仕入れました。超オススメです!♪
 
 
プロ登山家 竹内洋岳(たけうちひろたか)の公式サイト

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