20年以上前に「五行歌」を初めた。俳句でも短歌でもない。五行で自由に書く詩歌である。ワタシと相性がよかったのか、ずっと続けて「横浜歌会」設立のメンバーになりずっとやっていた。朝日、読売、産経など各新聞に掲載されること十数回、単行本にも何冊が載り、展示会にもけっこう出していたのだ。休止して十数年。「酒場のギター弾き」として歌うこと以外にまた再開しようかな!?と思った時に手にとったのがこの本。俳句かあ!やったことないなあ!
「俳句ビフォーアフターで、こんなに人生が変わるなんて──。俳号や季語、俳句界の独特な空気や摩訶不思議なルール、実は知っておきたいこともぜんぶ含めて、俳句でしかたどり着けない景色をお見せします」そのエッセンスを紹介しよう。
・「俳句は打球、句会が野球」鏡の前でフォームの乱れを確認しながら、ひたすら素振りを繰り返すプロ野球選手の姿には大勢が感銘を受ける。俳句も同じだ。甲子園を目指す人が気になるのはバットの振り方やボーツキャッチお仕方だけではないだろう。その高校の野球部のムードはどう?設備ハーバート道具の手入れ法は?試合前後ってどんなおしゃべりするの?チアガールはいる?俳句を始めようと思う人が実は知りたい、俳句界の空気や温度、雰囲気や魅力を、本書で感じとることができると思う。
・一口に俳句をしているといっても、人によってやり方は様々だ。結社や同人に入って句会をする人と、新聞の俳句欄にずっと投稿し続ける人の間にはどことなく隔たりがある。参加の仕方だけではない、作品にも差があらわれる。「お〜いお茶」のペットボトルに載っている俳句と、新聞と、「NHK俳句」とそれぞれに「その場所」のムードが別々にある。
・小学館に「ドラえもんルーム」という部署がある。さすがは国民的キャラクター。版権管理なども含め、出版社内に専門の部署ができるほどなのだ。そこの徳山雅記さんはドラえもんに精通しているのみならず、ブーメランの第一人者でもあった。それで「ブーメラン句会」である。句会開催前、徳山さんからの最初の指南は「ブーメランは早朝しか投げられない」だった。ブーメランは物によっては60〜80メートルは飛ぶ。その挙動を、投げる者も完全にはコントロールできない。都心でブーメランを投げたいならば、草野球チームがくる前の朝七時に多摩川に集合しなければならない。早朝句会になったのだ。
・なぜ五七五の間に空白を入れてはいけないのか。表現として、空白を本当に活かすした俳句もあるからである。
「ポメラニアンすごい不倫の話きく」← なかなかスゴい句だなあ!
「俳句は一人でできる」「俳句は他人とできる」「俳句は行使できる」「どこまで俳句にできるか」など。
ちょっと書いてみるかな。かじってみるかな。オススメです!(・∀・)