「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「渥美清の伝言」(NHK「渥美清の伝言」制作班)

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渥美清の伝言

渥美清の伝言

  • メディア: 単行本
 

渥美清こと寅さんが亡くなってもう24年になるんだねえ……信じられないねえ……。心の中で生き続けてるねえ……。

 

「寅さん」は終わらない…。最終作ロケでのロングインタビュー、渥美さんを敬愛した人々の貴重な証言、60時間を超える取材ビデオが、俳優として、人間としての渥美清を甦らせる」そのエッセンスを紹介しよう。
 
・(黒柳徹子)「その頃、家に電話が入ってた。留守番電話にお嬢さん、どうしてます?元気ですか。ぼくはもうだめです。お嬢さんいつも元気でいいですね。じゃ」って。入ってた。だけど、声はかすれていたけど、本当に死んじゃうなんて、思っていなかった」
 
・(谷幹一)「渥美やんは元気な頃、常々ぼくたちに言ってました。「役者は、どっかで野垂れ死にするのが当たり前なんだ」って。どっか、誰もいない田舎の道端でころっと死んでるのを、『なんだ、おい、死んでるよ』って。『これ、昔役者だったんじゃないか』と言われたい」。それから「役者っていうのは、こんな崖っぷちを歩いているんだ。ちょっとこっち行けば落っこっちゃうんだよ。落っこちないように踏み止まっているのが、役者なんだよ」なんて、よくぼくは言われました。寅さん、テキ屋で啖呵売やってますよね。あれは大衆演劇なんですよ。渥美やんは、それに憧れていたんんですね。
 
・舞台の場合、演出家が「こうやって、こうやってください」って言いますね。あの人は、その三倍くらい上をいきますからね演出家が考えていることの。「寅さん」の一本目で、女に振られちゃって歌を歌っているでしょ。あれなんか、もう絶対、大衆演劇大衆演劇で、あの音楽かかるんです。その、うわーっとしたのを踊るわけですよ。渥美ちゃんは、ちゃんと自分で歌っていた。映画の中で。「あー、この人はシンから大衆演劇だったんだなあ」って、つくづく思いますね。あの辺のすごさ。あれはね。年寄りから若者まで、全部つかむんですよ。
 
・(篠原靖治)48作の打ち上げから帰る時に、「渥美さん、お疲れ様でした。じゃ、また49作をやるときはお願いしますね」と言ったら、こうやって手を振って「できないぞ」って言うんですよ。青木さんという方に電話した時にも「もう、オレだめだよ。仕事できないよ」って。「オレはね、全然知らないところへ行って、枯れ葉のようにふわっといなくなっちゃうのがいちばんいんだ」って行っていました。尾崎放哉さんですか。あの方をとても思っていました。ああいう詩人の役をやりたい、黙って静かに亡くなっていった、自分もそうしたいと言って、本当にそのように逝ってしまいました。
 
・(山田洋次)ぼくは渥美さんから、28年間にわたって大変な、いろいろな影響を受けてきたし、ずいぶん教えてもらった。ものの考え方とか見方とか。なんていうか「正しい人」って言いますかね。迷ったら、渥美さんにきけばいいどんなことでも、渥美さんは常に正しい返事をくれる人だったと思います。渥美さんは別格の人です。渥美さんの持っている聡明さと優れた判断力、そしてあの品格は、日本の俳優で比べ得る人は誰もいないと、ぼくは思います。しみじみと思いますね。

 

……しみじみとメッセージが伝わるねえ。母が渥美清さん、好きだったなあ!オススメです。(・∀・)

 

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渥美清の伝言

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