開成高校野球部の「弱くても勝つ」方法 限られた条件で最大の効果を出す非常識な考え方 (SB新書)
ベストセラーにもなりテレビドラマでもやった『弱くても勝てます』。このブログでも紹介したよね。(・∀・)
「弱くても勝てます 開成高校野球部のセオリー」(高橋秀実)
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20150325
主人公でもある開成高校青木監督の「弱くても勝つための戦略と挑戦を大公開」東大進学率№1。でも、取れない、投げられないで、さらに弱くなった選手を抱え、グラウンドが使えるのは週1回3時間だけ。「ドサクサまぎれに勝つための戦略の立て方」「完璧を目指さない、勝てそうなところに集中する」「練習試合で消極的な選手を動かすために、監督自ら代打で出ようとする」「盗塁は足の速さよりも準備」など、限られた条件で目標に挑戦する監督の戦略の編み出し方を紹介」そのエッセンスを紹介しよう。
・「びっくりするぐらい低いレベルの選手たちを、一週間に一回のグラウンド練習で、強豪校と呼ばれる学校の選手に通用するレベルに到達させる」という遠大なミッションに挑んでいる。青木監督はこう豪語する。「もしも週三回、まともに練習できれば強豪校と渡り合う自信はあります」負け惜しみでなく、手応えをつかんでいるようだ。ここに弱小組織が厳しい競争を勝ち抜く手づるを求めたくなるのは私だけだろうか。
・大阪桐蔭がピラミッドの頂点だとすれば、開成は底辺の学校の一つだ。世間の目は頂点に向けられるが、実は底辺に「普通の高校野球」が集まっている。格差が開き不平等がまかり通る状況で「普通の高校野球」が「エリート野球」に挑んで勝とうとする。そこに青木の野球観も凝縮されている。
・「みすみずアウトを増やすバントは弱小チームには不利です。おまけに打てない選手はバントもできません。タイミングよくバットにボールを当てられない人間はバントも下手です。」
・「攻撃が弱かったら、まあ、まず勝てません。点が取れませんから。一方、守備では点につながりません。だったら守備はそこそこでいいから、徹底的に点を取る能力を鍛えたほうが、勝てる可能性は高まります。下手でも、そのボールに手を出せば一割くらいの確率でヒットが打てるかもしれない。だったら打った方がいいんです」
・青木監督は「ノック練習はノッカーが体力を消耗し、ヘトヘトに疲れる割に選手の守備は上達しない」と見限っている。そして効率のいい「手投げノック」に切り替えたのである。「ノックは指導者が不安だから、毎日やってるんでしょう。中断したら守備が下手になるのではないかと不安になるから」
・「えこひいきして、うまくなりそうなヤツを一気に育てます。みんなで厳密に不公平なく練習して、ちょっとずつうまくなっても、誰一人勝負できずに終わります。だったら、一人でも二人でもえこひいきして、いいバッターが育ったら、もしかしたら相手エースに太刀打ちできるかもしれない。ヒットやホームランが打てるかもしれない。全員が中途半端にうまくなって誰一人通用しないのと、一人でも二人でも通用するバッターを育てるのと、どっちがいいんだってことです」野球でいえば「えこひいき」ビジネスでいえば、さしずめ「選択と集中」ということだろうか。
・青木は、四番に強打者を置かず、一、二番に打てる選手を置く。「最初から勢いをつけてコールド勝ちを狙いたいんです。だったら、最初に打てる選手を入れるのは当然でしょう」
・打線重視なので、守備に関しては、捕れそうにない打球は練習しなくてよい、とされている。守備はファインプレーより、誰でも捕れる打球を確実に処理してアウトを取ることに価値が置かれている。
・「勢いに任せて、ドサクサ紛れでコールド勝ち」という必勝パターンである。
・ポジションを決めるための基準。「ストライクをとれる投げ方が安定していればピッチャー」「投げ方がそこそこ安定していて投手を兼任できそうなら内野」「それ以外は外野」
・「野球に限らず、スポーツのセンスは、最初からうまくできるかどうかではなく、少し練習したらだけでできるようになる、習得の効率がすごくいいことをセンスがいいと言うのだと思います。教わったことへの感度、体得する速さをセンスといっていいでしょう」
へえ〜〜!まさに「ツボとコツ」なんだね〜!実にオモシロイ!超オススメです。(・∀・)