「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「町中華とはなんだ 昭和の味を食べにいこいう」(町中華探検隊)


町中華とはなんだ 昭和の味を食べに行こう (角川文庫)


町中華というジャンルをぶちあげた記念碑的書籍が書き下ろしを加え文庫化!聞けば誰しも「あんな店のことね」と頭に浮かぶ町中華。しかしその「町中華」とは、一体なんなんだ!?ことさら美味いからというわけでもないのになぜか愛着がある町中華。しかし最近、数が減っている?いつのまにか「町中華」は絶滅危惧種になっていた。美味さだけじゃない、エンタメと人生がここにある。異色の食レポエッセイ。そのエッセンスを紹介しましょう。


・ぼくが町中華を食べるのにはなにかがないときが多い。時間がない、金がない、おいしそうな店を探す意欲がない。連れがいない。そんがとき、フラフラと暖簾をくぐり置いてあるマンガ雑誌やスポーツ新聞を片手に食べる日常飯なのだ。


このままでは、町中華はいずれ絶滅危惧種になるに違いない。ぼくたちは昭和の食文化がひっそりと消えていこうとしていることに気がついた。ギリギリにタイミングで間に合ったと言ってもいい。やるべきことがなくなったらそれっきりになりそうな町中華について考え、記録していくことだ。これは手応えあるなあ。


町中華の定義


昭和以前から営業し、1000円以内で満腹になれる庶民的な中華店。単品料理主体や、ラーメンなどの特化した専門店と異なり、麺類、飯類、定食など多彩な味を提供する。カレーやカツ丼、オムライスを備える店も。大規模チェーン店と違ってマニュアルは存在せず、店主の人柄や味の傾向もはっきりあらわれる」


町中華探検隊


「減りゆく町中華を記録、記憶することを目的とし、食にとどまらず、その面白さを多面的にとらえて後世に伝える活動をする親睦団体」


・トロとともに『さぶちゃん』を訪問したのは2014年5月。前回訪問したときは若い女性がさぶちゃんのサポートをしていたが、今回は若い男性がサポートしていた。ただ、さぶちゃんは元気なさげである。信じられないほど、炒飯がしょっぱくなっていたし、ラーメンは茹で過ぎだった。それでも行列ができ、誰も文句を言わない。店名にもなっている店主のさぶちゃんが元気でいるのを見るために客はやってくるのだ。これこそが、町中華の醍醐味ではないだろうか。


町中華メニューのうまさというのは、あくまで“並レベルのうまさ”なのである。決してまずくはないけど、絶賛するほどうまいわけでもない。端的に言うなら、可もなく不可もない。これが町中華なのだ。こういう店が、おそらく全体の九割を占めている、とボクは睨んでいる。


「タブチ」(高円寺高架下)「大陸(閉店)」(高円寺)「来々軒(閉店)」(新宿御苑)「日の出中華(閉店)」(大久保)「大盛軒」(東中野)「曙一番」「三十番」(市谷台町)「珍満」(上野)「新京」「まつまる」「幸楽」「中華徳大」「三ちゃん」「あもん」「三龍亭」(荻窪)「丸幸」「大宮飯店」(西荻窪)「中華丸長」(下北沢)「正来軒」(武蔵小山)「昇龍」(田端)「復興軒」「甘太楼」「ありあけ」(押上)「タカノ」「来集軒」「光陽楼」「中華大八元 御食事処」「長門」「竹葉軒」「美山亭」「らーめん あろま」「三河屋」(堀切菖蒲園)「中華軽食かっぱ」(小岩)など。


よーし!明日は町中華だあっ!!!オススメです。(・∀・)



町中華とはなんだ 昭和の味を食べに行こう (角川文庫)