お笑い芸人の人気がずっと続いているが、昭和の芸人と比べてみると「小粒」 としか思えない。(笑)この本を読むとそれがよくわかる。破天荒なハチャメチャな芸人って少なくなったような気がする。「総勢20名、ハチャメチャ芸人の武勇伝」なかでもワタシの好きだった芸人を一人紹介しよう。
「借金のタンゴ 月亭可朝」
・中入り後にオークションがあった。落語家の手拭いや色紙を売って打ち上げの費用にする。この夜の目玉商品は談志と可朝連名の色紙で右半分に「人生はバクチである 立川談志」 、左半分に「バクチはあきまへん 月亭可朝」とある。いきなり5千円の高値がついてとうとう2万円まで上がりセリ落とされた。
「一時、銭を貯めてた時期がありまんねん。芸人なんていつ売れんようになるかわからへんから何か堅い商売でも始めたろ思うて、一千万を目標にしたけどなかなか貯まらんもんですわ。500万貯めたところでこれをいっぺんに倍にしたろと競輪場へ行って、全部パー 」
「わしに肺ガンの疑いがありまして、大学病院で検査してもらいましたン。夜中に女房がシクシク泣くんですわ。『今、おとうさんに死なれたら困る』 いうて。なんやかんやいyても、こいつ、わしに惚れとるんやなと思うてたら、その後がいけまへん。『でもなあ、生きてられても困るし……』やて。ズルっとこけて大笑いしましたわ」
「ハつの顔の男だぜー林家木久蔵」「野球狂の唄ーヨネスケ」「歌舞伎座の怪人ー快楽亭ブラック」「ホラ吹き男爵ーポール牧」「ヘビの軌跡ーショパン猪狩」「春日部の名士ー林家正楽」「浪花アホ一代ー坂田利夫」 など。
昭和の芸人っていいなあ。個性的だなあ。お笑いファン、必読!オススメです!♪
(「芸人奇行録 本当か冗談か」改題)