「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「一発屋芸人列伝」(山田ルイ53世)

f:id:lp6ac4:20191105065906j:plain

一発屋芸人列伝

一発屋芸人列伝

 

 ウワサの本、ようやく読むことができました!タイトルからして惹きつけられるっ!(・∀・)

「第24回雑誌ジャーナリズム賞作品賞受賞!芸人初の快挙!連載時の読者からの大反響に、発売前に重版が決定した話題作。 ブームには例外なく終わりが来る。そして、終わった後も生き続けなければならない。不器用だけれども、一歩一歩前に進んでいる一発屋芸人達。決して憐れな存在などではない。それを髭男爵山田ルイ53世がホロ苦く教えてくれた」そのエッセンスを紹介しよう。
 
多くの人々に愛され、真似をされた一発屋達の芸。学校や居酒屋、メールやSNS上でのやり取り……あらゆる場所で、彼らのギャグやフレーズが飛び交い、一発屋たちの衣装を模したコスプレに身を包み、忘年会や新年会の余興を切り抜けるものが続出した。
程度の差はあれど、一発屋達は皆一様にお茶の間の間の人気者となり、そのうちの何組かは「社会現象」と評されるほどの大ブレイクを果たし、時代の寵児と持て囃された
そうして……僕達は消えた
 
本書で描かれるのは、サクセスストーリーではない。一度掴んだ栄光を手放した人間のその後の物語である。とかく「消えた」「死んだ」と揶揄されながちな一発屋……筆者はそうは思わない。取材を通して感じたのは、むしろ真逆の何かである。果たして真実はどちらなのか……それは読者自身の目で確かめていただきたい。
 
一口に一発屋と言っても、その瞬間最大風速、ブレイク度合いには正直なところ、差がある。一回売れた当時の最高到達点や期間は、年々低く、短くなってきており、一発屋は小粒化傾向にあるのが現状である。最近では、数ヶ月と持たず、その一発を終えるものも少なくない。
 
波田陽区 一発屋故郷へ帰る」
 
特筆すべきは、ギター侍”があくまで羽田のオリジナルであり、彼の登場以降、『エンタの神様』には、ネタのフォーマットが羽田に酷似したピン芸人が溢れかえったという事実。“羽田チルドレン”とでも言うべき彼らの特徴は、大まかにいえば「ネタ振りをする」→「自らツッコむ」→「各々のコスプレキャラに相応しい、流行りそうなフレーズを絶叫」……ギター侍を下敷きにしたようなその構成にある。賞レースのチャンピオンでもない芸人が、一つの番組内と限定的ではあったら、多くの人間の芸風に影響を及ぼし、言ってみれば「時代の芸」を創った。これは偉業である。大袈裟かもしれぬが、波田陽区は文字通り「エンタの神様」だったのである。
 
その他、「一発屋界を変えた男、綺麗で正気、でもハードゲイレイザーラモンHG」「出来ないから面白い、芸人として駄目すぎる、コウメ太夫」「二人揃って“のど自慢出身者”テツandトモ」「サイン会なのに客が0人、ジョイマン」「ムーディ勝山と天津・木村のバスジャック事件」「ハローケイスケ 不遇の0.5発屋」「とにかく明るい安村 裸の再スタート」「キンタロー。一発屋」「髭男爵 落ちこぼれのルネッサンスなど。

 

一発屋でも、一時的でも売れたということはスバラシイよね。お笑いファン必読、オススメです。(・∀・)♪

 

f:id:lp6ac4:20191105065906j:plain

一発屋芸人列伝

一発屋芸人列伝