「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「恋するカツラ」(小林信也)

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恋するカツラ

恋するカツラ

 

 年とともに頭髪がウスくなっている。亡くなったオヤジと同じ様なウスくなり方をしているようだ。遺伝かな。単なる老化現象かな。(笑)

さてワタシの大好きな(笑)ズラ本の第二弾。

恋愛の始まりは誰にとっても不安なもの。しかし、カツラー(カツラを使っている人)にとってはさらに重い十字架がのしかかる。世のカツラーたちの恋愛や結婚とは?カツラであることが言い出せず、山手線の中で大粒の涙を流したり、怖くないジェットコースターを怖がったり、彼女と旅行に行っても部屋のトイレでそそくさと頭を洗ったりと、カツラーであるが故の悩みは、滑稽と悲哀が表裏一体となった深いものだ。中には結婚してからも隠し続けている男たちもいる。周囲はとっくに気づいていて、逆に気を使っている状態だが、それでも言い出せないカツラーたちの心の奥底には何があるのだろうか」そのエッセンスを紹介しよう。

 
恋人ができたとき、いつ相手にカツラだと告白するか。これはカツラーにとって大きな問題だ。カツラだと早く伝えないと、いろいろ気を遣って面倒なことになる。内緒にしていると、なんだかウソをついている気がして後ろめたい。でも、カツラだとわかったとたん、嫌われるんじゃないかと心配だ……。
 

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恋人ができたら、誰だって「ふたりっきり」になりたい。できるだけ密着して、できるだけ触れ合って、お互いのぬくもりを感じたい。相手の気持ちをいつもいつも確かめていたい……。だけどカツラーにとってはそれが最大の難敵なのだ。密着したいのにできない、触れ合いたいけどバレるのが怖い!ついつい、距離を開けてしまう。本当は触れ合っていたいのに、カツラであるがゆえに、ジレンマにさいなまれるのだ。
 
恋愛初期に直面する天敵の代表格は『アミューズメント・パーク』だ。どこにデートに行きたいかと彼女に尋ねると、必ずと言っていいほど、「ディズニーランド」と答えが返ってくる。これがカツラーにとっては恐怖のひとことなのだ。ただでさえ、風の強い場所、吹きさらしの屋外には行きたくない。そのうえ、カツラが乱れたり、取れる危険がいっぱいの乗り物が勢揃いしている、それがディズニーランドだ
 
・「その日は完全武装で行きました。いつもは金具のほかには両面テープで貼るなんですが、カツラ・メーカーから接着剤を買ってきて、大豆ぐらいのの大きさで出して使いました」(スペース・マウンテンに乗って、カツラが吹っ飛んだらどうしよう……ヤバイ!カツラが、カツラが飛ばされる!頭を下げなきゃ危ない!)風圧をまともに受けたら、いくら強烈な接着剤でもどうなるかわからない。風でめくれ上がらないように、必死に頭頂部を進行方向に向けたのだ。(こうすれば、カツラを真上から押さえつけるだけで、外れる心配はない……)すると、隣に乗ってはしゃいでいる彼女が、いぶかしげに声を上げた。「何で下を向いてるの!怖いの?」「……怖いわけじゃない……この程度の乗り物で怖がるオレじゃない……」
 
巨人の星「大リーグボール2号」「消える魔球は水に弱い」「消える魔球は風に弱い」というのがあったけど、まさにそれだね!笑えないけど、笑ってしまう。オススメです!♪(・∀・)

 

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恋するカツラ

恋するカツラ