交際していた3人の男性を殺害したとされる“首都圏連続不審死事件”で、2017年5月に死刑判決が確定した木嶋佳苗死刑囚。3回目の獄中結婚をしたというニュースがあり「なんでこんな女が、男を虜にするのだろう!?」と感じた方も多いだろう。
「早すぎる初潮、母との確執、最愛の人との出会いと初めて犯した罪…婚活連続殺人事件(首都圏連続不審死事件)の被告人が拘置所で書いた衝撃の自伝的小説!」そのエッセンスを紹介しよう。
・37歳の冬、私は「名器発言」で有名になった。 裁判所の法廷という場で自らのセックスを赤裸々に語ったことが特異で、 こうした女性は例がないという。 私は愛した男性を嫌いになったことがない。 18歳以降の恋愛の終わりは、今交際している彼より、 もっと好きな人ができたことが理由のすべてだった。 だから必然的に、二人の男性と交際期間が重なる糊代ができる。 ステディーな彼がいない期間は一日もない。 一人で夜を過ごした日は数える程しかない。 そんな人生を送ってきた。
・徹さんと過ごした時間は、 私の胸にじんわりとした追憶となって打ち寄せてくる。 彼がいる光景は、 私の心の奥深くにまだとても鮮やかに残っていることに驚かされた 。徹さんの姿は、私にとって大切な風景のひとつとなっている。 それはとても大きな意味を持ち、 私はそれを説明するために生きているような気持ちにさせられる。 女として行きていく根拠が、 徹さんとの交際にすべて詰まっていると感じざるをえないのだ。 私は初めてセックスしたのは、高二の夏休みのことだった。
・とてつもなく稼ぐ人たちと接して感じたことは、彼らは皆、 強い言葉を持っているということだった。成功を収めた人たちは、 自分の中に体験や、知識、データを蓄積い、 真剣に自分の仕事と人生に向き合い考えている。 彼らはチャレンジを繰り返し、失敗や挫折も経験し、 山あり谷ありの人生から形作られた思想や哲学を持っている。 自分自身の軸を持っている彼らと18歳の女の子がお互いの意識を 共有したり、理解し合うことは本来難しいと思う。 私が彼らと仲良く付き合えたのは、 体感として体に染み込んでいるものが、共鳴したからだと思う。 私は、同世代の女性に比べて、 経験と知見の引き出しが多いことには自信があった。
・私は男性によって息吹を与えられ、思考を持つ。私は、 こういう人間だとか、私の意見はこうだと決めつけてしまわない。 相手の要望に合わせて自分の打ち出し方を臨機応変にカスタマイズ する。相手の状況や興味関心に合わせて答えを変えていく。 男性との会話において自分の中に答えを持たない。 本物のVIPは、会うと一気に緊張をほぐしてくれる。 周りに気を遣わせず、一緒にいるだけで、優雅な気持ちになる。 そういった空間に身を置けたことは19歳からの人生にとても役立 った。
・「自分のためになることだけ考えていたら、 良い情報を持った素晴らしい友は寄ってこない」「 自分から積極的に相手のためのなる会話は何だろうかと考えて、 相手がその情報を得たことによって何がしか相手の人生の充実に繋 がる話題を提供しなさい。 そうすればいつも楽しくて時間を忘れてしまうと思われて、 次々とさらに高次元のレベルと求める良い情報を持った友達が集ま ってくるものだ。建設的な時間を過ごすためには、まず、 自分自身が明るく楽しく、 相手のためになる話題の提供者になることが大事なんだよ。 いつもそんな会話のできる人が、いつの間にか周りから愛され、 尊敬される女性として育っていくものだ」 と父から小学生の頃から教えられてきた。
・一流の人は、どこでどんな風に買うかということも含めて、 物に対して善き物語を大切にしているように思う。それは、 男性の服や物選びを見ても感じることである。 何を買うにも歴史や貴人や偉人への憧れなど、 権威の裏付けや物語を必要とする人が多い。 そのような心理を持っているからこそ、 男性が着るシャツやコートは、 生地ひとつにも物語があるのだろう。
・仕事が出来る男性は、遊びでも闘争心をもたげ、 より評判の良い女性を自分のものにするためにお金で張り合う。 全てのやりとりは、男女双方の自由な合意による恋愛の中にある。 私がしていたことは、 拝金主義でも承認欲求でも自傷行為でもない。 親への代理充足したわけでもない。自分がしたいと思ったことが、 タイミング良く与えられ、 私がそれを普通より上手にすることができたので多くの報酬を得て 、楽しく続けてきた。自分を大切にし、男性に優しく接し、 幸せな時間を共有した。 売春や援助交際という単語につきまとう悲愴感は、 私には無縁のものだった。
いや〜すごい文章力だなあ……。読ませるなあ……。事実が50%だとしてもなかなか賢い、するどい女性だわ……。ある意味、奇書だよね……。著者の犯罪のベースがわかる。オススメです。(・∀・)♪