「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「あくまびん ニココーラ」(大海赫)

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あくまびんニココーラ

あくまびんニココーラ

 

 ワタシの子どもの頃はジュースといえば、コカ・コーラ、スプライト、ファンタ、ミリンダチェリオぐらいしかなかった。(・∀・)

 

中でもコカ・コーラのビンのウエストのクビレは見事だった。(笑)ビンのようであり、女性のようであり(笑)!♪

 

さて、この本。「ナナのしゅみは、びんのコレクションです。びんをじーっと見ていると、なにかすてきなものがたりを、むねにかくしている人のような気がしてくるのです。それに、びんは、ナナンのいうことをなんでもだまってきいてくれますいやな思い出なら、ナナのかわりにのみこんでくれます。たのしい思い出なら、ちゃんととっておいてくれます」

 
というビンの話。「からっぽの牛にゅうびん」「わらうびん」「あくまびんニココーラ」「ショーグンとうびん」という4話。やっぱりビンは人だったのか!?ラストのエッセイが妙に心に響く。
 
 
「人間って歩く瓶?」
 
・僕は、瓶という物が人間とそっくりだなあと、ずっと思っていました。傷つきやすく、こわれやすく、からっぽになればなんの価値もありません。ところが、ラベルが貼ってあると、ラベルが有名であればあるほど、尊大に構えています。ぼくの妄想でしょうか?ラベルには「……大学卒」とか「会社社長」とか「国会議員」とか書いてあります。これ等の瓶にどんな中身が入っているのでしょうか。
 
 
ラベルの貼ってない「瓶人」もいます。そんな瓶人は、大体おしゃべりです。ラベルの無い分自分の口で瓶の中身を宣伝しなければならないからでしょう。しかし、服を来ているので中身は分かりませんが、本当に中身があるのでしょうか。とても気になります。
 
 
自分から「中身なんて無い」といってくれる瓶人もいます。しかし、こんな瓶にはよく「ウツ」という中身が入っています。大体無口で、孤独です。ところで、もっと困った瓶人はペットボトルそっくりなのです。誰からも「ペット」らしく可愛がられず。中身が無くなると捨てられます。ガラスと違い、われないし、燃えないので、しまいにはゴミ捨て場で、ひしゃげたまま、ペットボトルに生まれた運命を呪っています。僕達が生まれた時には、確かに人間だったはずです。ところが、どうして、いつのまにかただの瓶になってしまうのでしょう?僕は不思議で不思議でたまりません。
 
所詮、人間って中身があるようで、ない。空きビンのようなものなのかもね。オススメです。(・∀・)

 

 

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あくまびんニココーラ

あくまびんニココーラ