その昔ベストセラーになった「磯野家の謎」。オモシロカッたねー!
その後、「二匹目のドジョウ」を狙って似たようなアニメの研究本やうんちく本が
出版されたよね。(・∀・)
さて著者の「東京サザエさん学会」が、磯野家と現代日本とのギャップについて掘り下げる。昭和の代表的な家庭のように描かれている磯野家は、どこまでが一般的でどこからが異常なのか?また、昭和から平成に時代が変わり、日本の一般社会はどのように変化していったのか?磯野家を通じて昭和を振り返り、変容しつつある現代の「家族」と比較検証する」そのエッセンスを紹介しよう。
・磯野家はいまだにブラウン管テレビや二槽式洗濯機を使い、フネは普段着が和服で、酒屋からは御用聞きが来る、という生活を送っている。磯野家だけが特に遅れ、時代錯誤な生活を送っているという指摘はあながち間違っていない。
・今回、前著「磯野家の謎」「磯野家の謎 おかわり」から四半世紀の時を経ての再びの機会に、磯野家と現代のギャップを中心に、わが国での家族や社会の常識の急変を「サザエさん」に即してまとめてみようと考えた。もはや平成も終わろうとしている時代に「昭和の感覚」で止まっていては、漫画の笑いも笑えなくなるかもしれない。そんな視点で本書を作った。
・1946年に連載が始まった当時、サザエは23歳だった。そこからすぐに結婚してタラオを出産したとすると、タラオが3歳になったときには最低でも27歳になっていることになる。その時点ですべての人物の成長が止まっている。波平54歳、フネ48歳(推定)サザエ27歳、カツオ11歳、ワカメ7歳、マスオ32歳、タラオ3歳ということになる。ちなみにアニメの公式設定とは微妙に異なっている。波平とフネはかなり老けてみえる。2018年の54歳は松本人志や出川哲朗。フネと同年代の48歳は石田ゆり子がいる。波平が54歳になっているのは当時の定年が55歳だったということに関係している。
・波平とフネが54歳と48歳。ワカメの年齢を考えると少なくとも8年前までは性交渉があったはずだが、現状の2人からはそうした関係がまったく想像できない。マスオの出身大学は明記されていないが、私大卒で角帽、「都の西北」を歌っていたことから早稲田大学出身であったと推測される。ちなみに2浪している。磯野家の人々が高学歴なのは作者や作者の姉妹が女学校卒という学歴だったことが関係しているだろう。
・原作ではカツオやワカメが特別な恋愛感情を抱くといった相手は出てこない。作者がクリスチャンだったこともあり、異性関係に関して下世話なネタは描けなかった。家族が目にする新聞四コマということもあり、恋愛ネタは不適切だと判断していたかもしれない。
「これから磯野家はどうなる!?」そうだよね。「昭和の時代劇」だよね〜。いつ終わるんだろう……。オススメです。(・∀・)