- 作者: 笠井瑠美子,川人寧幸,久禮亮太,島田潤一郎,橋本亮二,藤原隆充,三田修平,牟田都子,矢萩多聞,若松英輔
- 出版社/メーカー: 三輪舎
- 発売日: 2018/09/11
- メディア: 単行本
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子どもの頃、最寄りの駅にある本屋さんは遊び場だった。そして自分の世界が広がる宇宙だった。
文房具も売っているちいさな店だったが、新刊書や雑誌、暇さえあればそこへ行き、子どもの知的好奇心を満たしたものだ。それが今の「活字中毒」のベースとなっているのかもしれない。
さてこの本。批評家、編集者、装丁家、校正者、印刷、製本、書店員など本に関わる10名の方の本についてのエッセイ集。
「本は工業的に生産され、消費されている。本は確かに商品だが、宛先のある「贈りもの」でもある。「贈る」ように本をつくり、本を届ける10人それぞれの手による珠玉の小論集」そのエッセンスを紹介しよう。
・本というものは重い。物質的にも、内容的にも。
かんたんに一言では表せないものだ。
著者だって、なにを書いているかわからなくなるときがあるのだ。
でも、一冊の本になることによって、なにか一つの表現が完結する。
だから、本ができあがったときは、僕はいつも不思議な気持ちがする。
感動というのではなく、命がひとつ誕生したように思う。(編集者 島田潤一郎)
・人間はいったいなんのために本を作り続けるのか。
それは、ずっとぼくのなかでくすぶってきた、根源的な問いだった。
ちいさくて、ゆっくりでもいい。他人の本をデザインして終わりではなく、
自分で本をつくり、届けるところまでやってみたい。(装丁家 矢萩多聞)
・書店を訪れたお客さん。店内を散策し、本や雑誌のいくつかを手に取り、パラパラとページをめくります。
何冊もまとめて買ってくださることもあれば、買わずに帰ることもある。ぼくはその痕跡から、
なぜこの本を買ってくれたのか、買ってくれなかったのかと問いをたてるのです。
何冊も買ってくれたときは、その数冊の組み合わせからお客さんが心に抱く好奇心や願望、あるいは生活の様子を
リアルに想像する。いってみれば、ぼくはお客さんの残していった「痕跡」を通して、その心の中をそっと垣間見ているのです。(書店員 久禮亮太)
気に入った本を誰かにプレゼントしたくなる本。オススメです。(・∀・)
- 作者: 笠井瑠美子,川人寧幸,久禮亮太,島田潤一郎,橋本亮二,藤原隆充,三田修平,牟田都子,矢萩多聞,若松英輔
- 出版社/メーカー: 三輪舎
- 発売日: 2018/09/11
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