「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「危険なビーナス」(東野圭吾)

 


危険なビーナス


全作品読破している東野圭吾作品。しばらくごぶさたしている間に未読が3冊ほどあった!こりゃ読まないと!(・∀・) この本もいいですよー!


「弟が失踪した。彼の妻・楓は、明るくしたたかで魅力的な女性だった。楓は夫の失踪の原因を探るため、資産家である弟の家族に近づく。兄である伯朗は楓に頼まれ協力するが、時が経てば経つほど、彼女に惹かれていく」そのエッセンスを紹介しよう。


・描かれているのは不思議な絵だった。図形のようであり、単なる模様のようでもあった。「何を描いているの」「お父さんにもわからないんだよ」「わからないものを描いているの?」「描かされているのかな?」「誰に?」「さあね。神様かもしれないね」


・『ちょっとしたミッションがあるので出掛けます。もしかするとしばらく戻らないかもしれない。でも心配しなくていいです。その場合、申し訳ないけど父の見舞いは君一人で行ってください。よろしく。 明人』


・「子供の頃に木登りをした時のことでも話してるんじゃないですか。父親に見つかって叱られたけど、その時、高いところが好きなら、もっと勉強して人の上に立つ人間になれとはっぱをかけられた、それがその後の自分の道を決めた、とか」


・「ほらこうやって小さく切ったカリフラワーをよく見ると、ちぎる前の姿とほぼ同じ。これをさらに小さくちぎっても、拡大して見たら元の姿と同じ。こういうのを数字ではフラクタルというんだそうです。面白いと思いません?」


・薬指の指輪が、妙に目に焼き付いていた。蛇はー。生殖器が左右にある。どちらでも交尾できる。だから一匹の雌に対し、二匹の雄が交尾することもある。伯朗は頭を振った。おかしなことを考えるなと自分にいい聞かせた。


・「先生は惚れっぽいんです。前は、私のことを好きだったでしょう?あの方お一目見た時、先生はきっとこの人を好きになると思いました。だから、気をつけたほうたいいですよ、と注意したんです。だって弟さんの奥さんでしょ?先生が苦しむだけじゃないですか。でもたぶん手遅れだったんでしょうね。あの時点で、先生はもう好きになっちゃってたんです」


「いつまで続ける気だ?明人が戻ってくることを信じて待ち続けるのか。このまま帰ってこないかもしれないんだぞ。君の人生はどうなる?時計を止めたままにして、年老いていく気か」


・「君たちにはわからんだろうねえ、あの絵の価値は。あれには真理が描かれている。あの絵を解析すれば、素数とは何かという数学界最大の謎が解かれ、長年の難問であるリーマン予想にさえも決着がつけられるかもしれないんだよ」


・『天才が幸せをもたらすとはかぎらない。不幸な天才を生むより、幸せな凡人を増やす努力をしたい』


・「お店の人から、かかりつけの獣医さんを見つけておいたほうたいいですよっていわれてるんです。ミニブタって、案外病気しがちらしくて。だからこれからもながーい付き合いになると思います。よろしくね、伯ちゃん」楓は長い睫でウインクし、肉感的な足を組み替えた。たしかにパンツは見えなかった


「寛恕(かんじょ)の網」「後天性サヴァン症候群」「ウラムの螺旋」など。東野圭吾ならではの数学や理系の知識をふんだんに使っている「東野ワールド」全開だねえ!そしてラストの「たしかにパンツは見えなかった。」が効いてるねえ!(笑)動物看護師の女性がナントモ、魅力的!これも映像化になるよね。超オススメです。(・∀・)


 


危険なビーナス