「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「居酒屋チェーン戦国史」(中村芳平)

 


居酒屋チェーン戦国史 (イースト新書)


先日参加させていただいた早稲田大学OBの「早稲田料飲稲門会」。ワセダ出身の飲食業界の方が書いた書籍がナント99冊っ!!!ちょうど即売コーナーがあり購入したのがこの本っ!噂に聞いていましたがようやく、そして一気に読みました〜!!!しかも著者の中村芳平さんもいらっしゃった!!!ウレシイっ!!!


仁義なき居酒屋戦争は果てしなく続く!異端の創業者たちの野心と苦闘に迫る。日本独自の居酒屋文化を広げたのは、居酒屋チェーンといってよい。その創業者たちは、たった一店舗から数百店舗まで拡大させた変人・奇人の野心家ぞろいだ。誰しもが看板を目にしたことのある大手チェーンは、どのように戦いを繰り広げたのか。いかに居酒屋を進化させたのか。彼らの死闘の物語をひもとく」そのエッセンスを紹介しよう。


・筆者は外食ジャーナリストとして約30年、外食産業・居酒屋業界の取材を続けてきた。今回その集大成として、これまで明らかにされなかった「居酒屋チェーンの歴史」をひもとき、創業者たちの実像に迫った。創業者たちは良くも悪くも「奇人・変人」である。常識にはかからない強烈な個性の持ち主ばかりで、そこにこそ成功の秘訣があるのではないか。この本が読者にとって、謎に包まれた「居酒屋チェーンの歴史と世界」を知る手がかりとなれば、これに過ぎる喜びはない。


外食産業のなかで産業化が最も遅れ、今なお「水商売」と見られているのが居酒屋業界であり「居酒屋チェーン」である。客の好みや人気次第で売上高が増えたり減ったりする、理屈の通用しない情緒的な世界だ。しかし、参入障壁は低く、たとえば居抜き物件なら、300万〜400万もあれば、素人でも簡単に開業できる。ただし継続するのは非常に難しく、3年で5軒に2〜3軒は閉店を余儀なくされる。浮き沈みが激しい多産多死型のビジネスだ。


・「居酒屋事業というのは、成功を約束してくれる特許があるわけではなく、初めに競争ありきの世界です。そして最後の最後まで競争の続く世界です。いったん客単価が高い居酒屋商売をすると、酒を出さない定食屋なんかにはバカらしくてもう戻れなくなりますよ。固定客に恵まれれば、居酒屋商売ほど儲かる商売はないと思いますね」


居酒屋業界は競争が熾烈で閉店するリスクも大きいが、ひとつ成功すると大儲けできる。ここに人間の金銭欲を刺激する居酒屋商売の最大の魅力があるといえるだろう。


・業界のチェーン化が本格的に始まったのは「外食産業元年」といわれる1970年以降であり、歴史はまだ浅い。第一世代でかつて御三家と呼ばれたのが養老乃瀧」「村さ来」「つぼ八であり、第二世代で新たに御三家と呼ばれたのがモンテローザ」「ワタミ」「コロワイドである。そして新しいリーダーが「鳥貴族」「串カツ田中」「立ち飲み晩杯屋」である。歴史を振り返れば大手企業による安定政権は長くは続かずに、常に新旧交代激が繰り返されてきた


その他、「のれん分け?FC?出店方式の選択」「がんこフードサービス創業会長小嶋敦司」「百軒覗き」「現存する日本最古のビアホール=ライオン銀座七丁目店」「焼き鳥の父・根本忠雄を開拓した元祖チェーン「鮒忠」「居酒屋チェーンの先駆者「養老乃瀧木下藤吉郎矢満田富勝)」「居酒屋史上初の上場達成「テンアライド」飯田保」「板前を育てる大衆雨割烹「大庄」平辰」「革命定位商品「酎ハイ」を武器に「村さ来」清宮勝一」「燃えすぎた「青年社長」ワタミ渡邉美樹」「居酒屋界の最高峰へ「モンテローザ」大神輝博」「居酒屋をはみ出すM&A戦略家「コロワイド」蔵人金男」「「全品均一料金」という経営哲学「鳥貴族」大倉忠司」「激安均一価格戦争がもたらしたもの」「新たなるチェーンの勃興」など。


まさに戦国時代の歴史の教科書を読むようなスリルと人間ドラマ!飲食業界の方必読っ!超オススメです。(・∀・)


 


居酒屋チェーン戦国史 (イースト新書)