「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「世にも奇妙な人体実験の歴史」(トレヴァー・ノートン)

 


世にも奇妙な人体実験の歴史 (文春文庫)


この本はスゴい……。科学者やわれわれの先人たちはトンデモないことをやっていたのだ!(・∀・)


性病、コレラ寄生虫……人類の危機を救った偉大な科学者たちは、己の身を犠牲にして、果敢すぎる人体実験に挑んでいた!自身も科学者である著者は、自らの理論を信じて自分の肉体で危険な実験を行い、今日の安全な医療や便利な乗り物の礎を築いた科学者たちのエピソードを、ユーモアたっぷりに紹介。自らの肉体で挑んだマッド・サイエンティストたちの奇想天外な物語が満載。その勇気と無茶さに抱腹絶倒するうち、彼らの真の科学精神に目を開かされる好著」そのエッセンスを紹介しよう。


科学者とは、文字どおり好奇心の強い生き物である。科学の名の下に、彼らはコレラ菌入の水や塩酸、その他口に出してはばかれるようなものを飲み込んできたのである。どうして彼らはそんなことをすることになったのだろう。これは、利他精神と虚栄心、勇気と好奇心の奇妙な物語である。そしてもちろん愚行の物語である。


人生は、非管理下でおこなわれる実験の連続である。青春とは恋愛とか、子作りとか呼ばれるものも、こうした事故のうちである。折に触れて、人は不要な危険を冒す。走ってくるトラックの前に飛び出したり、サメと一緒に泳いだり、弾力性のあるロープは切れないと信じて橋から飛び降りたり、パラシュートは必ず開くと信じて飛行機から飛び降りたり。どんな分野においても、先駆者たちは未知の世界へと跳躍する。それはときとして、危険な冒険となる。


その他、「淋病と梅毒の両方にかかってしまった医師ー性病」「実験だけのつもりが中毒者にー麻酔」「インチキ薬から夢の新薬までー薬」「メインディッシュは野獣の死骸ー食物」「サナダムシを飲まされた死刑囚ー寄生虫」「伝染病患者の黒ゲロを飲んでみたらー病原菌」「炭疽菌をばら撒いた研究者ー未知の病気」「人生は短く、放射能は長いー電磁波とX線」「変色は命取りービタミン」「ヒルの吸血量は戦争で流れた血よりも多いー血液」「自分の心臓にカテーテルを通した医師ー心臓」「爆発に身をさらし続けた博士ー爆弾と疥癬(かいせん)」「ナチスドイツと闘った科学者たちー毒ガスと潜水艦」「プランクトンで命をつないだ漂流者ー漂流」「ジョーズに魅せられた男たちーサメ」「超高圧へ挑戦し続けた潜水夫ー深海」「鳥よりも高く、速く飛べー成層圏と超音速」「究極の自己犠牲精神をもった科学者たちに感謝」「特別集中講義「人体実験学特論」へようこそ(仲野徹(大阪大学大学院教授))」など。


マウスでの実験じゃだめだったんだろうねえ……(笑)科学者ってスゴいなあ!超オススメです。(・∀・)


 


世にも奇妙な人体実験の歴史 (文春文庫)