「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「ショージ君のゴキゲン日記」(東海林さだお)

 


ショージ君のゴキゲン日記 (文春文庫 177-3)


ワタシが表現力の天才と評し、全作品読破を狙っている東海林さだお氏。


この本の出版は、1978/11/25と書いてあるので、ちょうど40年前なんだね。この頃から名エッセイだったんだねえ。時代を感じさせるなあ!そのエッセンスを紹介しよう。


・その話を聞いたとき、ぼくは夢ではないか、とわが耳を疑った。それからわが脳神経を疑った。女性ばかりのヨーロッパ旅行に、男性としてただ一人参加しないか、という話なのである。女性ばかり22人、そのまっ只中に、男子たるぼくがただ一人投入されるのである身の毛もよだつような、いや全身のあらゆる部分がよだつような、恐ろしい光景ではないか。


ゴルフを野球でいえば、バットを14本持ってバッターボックスに入るようなものです。高級スポーツなのに、一番とか三番とかいう呼び方も下品ですな。まるで下足札みたい。たかが小さなボール一個を転がすのに、なんとく大仕掛けであることか。例えば長嶋選手などが、バットバックを背負ったオバサンを引きつれて「ウム、バットの四番!」と叫ぶ。オバサンはバッグからバットの四番を取り出し恭しく差し出す。打つ、三遊間を抜いてレフト前へ。長嶋、猛然と一塁へ走る。オバサンもバッグ背負って一緒に走る、こういうことになりますな。


野坂昭如氏や井上ひさし氏などは、しょっちゅうカンヅメになるらしい。「野坂さんは、目下凸版印刷株式会社でカンヅメになっております」などという話をよく聞く。自体は殺人事件にもなりかねなくなる。そのうち「野坂の味噌煮」などというカンヅメが発売されるかもしれない。


その他、「深夜のトラ狩り」「酒は涙か溜息か」「カンヅメ旅行」「ゴキブリたちの夜」「さよならワセダ」など。


やっぱりウワサどおり「カンヅメ旅行」はケッサクだね!オススメです。(・∀・)


 


ショージ君のゴキゲン日記 (文春文庫 177-3)