「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「幻の近代アイドル史 明治・大正・昭和の大衆芸能盛衰記」

 


幻の近代アイドル史: 明治・大正・昭和の大衆芸能盛衰記 (フィギュール彩)


私が子どもの頃、最初に好きになったアイドルは、南沙織麻丘めぐみ天地真理。その後、アグネス・チャン桜田淳子と続く……。(・∀・)


さて、この本。アイドルは昔っからあるんだねー!「漱石も、谷崎も、川端も……みんなアイドルにハマッていた!?アイドルとアイドルヲタ現象は明治からあった。1887年から1945年、明治・大正・昭和にかけて活躍しながらほとんど忘れられている「アイドル」に焦点を当てた異色のアイドル論にして“キワモノ”として埋もれてしまった大衆娯楽に光を当てた新しい大衆芸能史」そのエッセンスを紹介しよう。



・日本のアイドル史は1970年代から語られる。その最初を飾るのは南沙織である。アイドル前史として、1950年代に「三人娘」として活躍した美空ひばり江利チエミ雪村いずみや、1960年代に登場して多くの「サユリスト」と生み出した吉永小百合がいる。彼女たちはアイドルというより「スター」だったと言われることの方が多い。まだ「アイドル」という言葉が普及していない時代でもあった。


「アイドル」と「スター」を分かつものはテレビメディア「アイドル」には「隣人やクラスメイトのような親しみ」「スター」は「非日常的存在=カリスマ」として自分を演出することが必要だ。


・本書は戦前に「アイドル的存在」として活躍した少女たちについて書かれている。若い青年を熱狂させ、ときに恋愛感情を抱かせたというエピソードを持つ少女たちである。劇場や寄席が主な活動場所であり、映画の出演はわずか。そういう意味では「会いにいけるアイドル」であった。現代に負けないファンの熱さを感じ取ってほしい。


その他、「寄席の女神ー絶対的エース竹本綾之助」「笑顔ダイヤモンドー超絶かわいい松旭斎天勝」「誘惑のタイツー三ヶ月のシンデレラガール河合澄子」「優等生沢モリノの栄光と挫折」「てっぺんとったんで!ー宝塚の初期メンたち」「イケメンガール・ターキー(水の江瀧子)委員長の桃色争議」「万歳Venusー戦時下のアイドル明日待子」など。


貴重な本だなあ……秘蔵写真も満載!オススメです。(・∀・)


 


幻の近代アイドル史: 明治・大正・昭和の大衆芸能盛衰記 (フィギュール彩)