「てるてるソング」酒場のギター弾き 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「俺たちゃとことん」(宇崎竜童)

 


俺たちゃとことん―Fighting ′80s (1981年)


我が母校、明治大学が生んだ偉大なミュージシャンといえば、宇崎竜童阿木耀子。(・∀・)山口百恵の代表的な歌はこの夫婦によって作られたんだよね〜感慨深い!


さてこの本。1981年だから36年前。全盛時バリバリの頃の宇崎竜童のホンネとは?そのエッセンスを紹介しよう。


・ダウン・タウン(ブギウギ・バンド)っていうグループの特殊性の一つは、共通した基盤がないこと。統一性がない。だいたいが、青春時代とか、下積み時代を一緒に過ごした仲ではないし、「こういう音楽をやりたい!」という趣味の一致で集まったわけでもない。俺が「この指、止ーまれ」って言って、集まったグループ。だから歳の差はあるし、音楽性はバラバラだし、趣味も全然違う。こういうアンバランスなロック・グループは、珍しいだろうね。


他人に作る場合と、ダウン・タウンの曲を作るのとでは、もうハッキリ心構えが違う。簡単に言うと、オーダーされた場合は、「作る」という姿勢、自分たちの曲なら「歌いたい」「言いたい」「表現したい」ものだけを曲にする。頼まれる時は、「この歌手どうもパッとしないんだけど、どうにかなりませんかねえ」という場合が多い。だから、その歌い手の新しい部分、それまでとは違った魅力を引き出すように努力する。意外性も大切だが、その個性にピッタリという曲も案外新しい魅力になることがある。


・最初から山口百恵には、思い入れがあった。横須賀で育ったという共感、仲間意識、それに影を引きずっているというか、すごく辛そうにやってるところが、薄幸で可哀そう、なんとかしてやりたい……不思議な魅力だった。あの人は、少しだけ「無理」をさせるといい。ちゃんと「ピッタリの世界」というのを持っているんだけど、それじゃピッタリすぎて面白くない。少しだけ、右とか左、上とか下、ズラスと、とってもいい味を出す。「不得意」な部分をブチ込む。すると何とも言えない魅力が出てくる。


改めてダウン・タウン・ブギウギ・バンドの歌を聞きたくなる。「スモーキンブギ」「知らず知らずのうちに」「サクセス」「身も心も」「沖縄ベイブルース」「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカなどなど。名曲が多いよねえ。創作の秘密が分かる。オススメです。(・∀・)!


 


俺たちゃとことん―Fighting ′80s (1981年)