期待はずれのドラフト1位――逆境からのそれぞれのリベンジ (岩波ジュニア新書)
大物ルーキー清宮幸太郎がドラフト1位、日ハム入団が決まったねー!楽しみ!活躍してほしいなあ!(・∀・)
さてこの本。元永知宏さんっていい本書くよね。「甲子園や大学野球で華々しく活躍し、大きな期待を背にプロの道に進んだ選手たち。しかし誰もが思い通りの成績を残せるわけではない。ケガに苦しみ、伸び悩み、挫折感を抱きながらユニフォームを脱ぐ……。けれども人生はまだゲームセットを迎えてはいない。新たな挑戦を続ける元ドラフト1位選手たちの軌跡を追う」その中の名言を紹介しよう。
・「プロに入ってから数年して、選手としてプレイできなくなったら別の世界に進むことを心に決めました。コーチやスカウト、裏方として球団に残りたいがために、自分を偽るような人をたくさん見てきましたから」
・「アメリカで野球をしてわかったのは、ピッチャーは勝負するためにマウンドに立つということ。バッターとの勝負を避けてアウトを取ったとしても、アメリカのピッチャーはそこに意味を感じないのです。ここが日本との決定的な違いです」
・「同じ失敗を二度はしないこと。私の人生は失敗だらけでしたけど、これだけは決めています」
・「つらいときには「いまは神様が我慢しろ」と言っているんだ、勉強する時期だと考えて我慢する。そうしているうちに、きっといいことが巡ってきます」
・「「料理の世界は簡単じゃない」「プロ野球の世界とは違うんだぞ」そんなふうにも言われましたが、実際に経験してみてプロ野球のほうが肉体的にははるかにきつい。10時間ずっと立ちっぱなしでもつらくはありませんでした。何時間も走り続けるほうが大変でした(笑)」
・「肩を痛めたことでベストの状態で投げることはできなくなりましたが、別のことで補って戦うことができました。スピードが出ないならボールのキレで、ボールのキレが悪いのなら配給で。それでもダメなら、気迫で勝負すればいい。100パーセントでない状態でどう戦うかメンタルの鍛え方、コンディションの整え方など学ぶことが多かったのでこれからの指導に役に立つと思います」
・「失敗して、壁に跳ね返されて、自分に絶望して……そこからがんばるしかない」
「38歳から修行を始めてイタリア料理のシェフに 水尾嘉孝」「傷だらけのドラフト1位 的場寛一」「松坂世代のメジャーリーガー 多田野数人」「IT企業のビジネスマンへ華麗なる転身 江尻慎太郎」「やりたくなるまで野球をやり切る 河原純一」「暗黒時代の阪神の絶対エース 藪恵壹」「ドラフト1位のそれから 中根仁」など。
その道一筋よりもこういう紆余曲折があった方が魅力を感じるよね。オススメです。(・∀・)