いつの頃からか、戦闘モノには必ず紅一点のヒロインが存在する。「ウルトラQ」「ウルトラマン」「ウルトラセブン」のアンヌ。「ガッチャマン」「サイボーグ009」「ゴレンジャー」などなど。しかしそれは日本独特のものなのだそうだ。(・。・)
さてこの本。「ナウシカ、セーラームーン、綾波レイ…日本の漫画・アニメには「戦う少女」のイメージが溢れている。筋肉質なアマゾネス系女戦士とは全く異なり、「トラウマ」を持たない可憐で無垢な戦闘美少女。この特殊な存在は、果たして日本文化のみに見られる現象なのか。彼女たち「ファリック・ガールズ」の特性と、それを愛好する「おたく」の心理的特性を、セクシュアリティの視角から徹底的に分析する」そのエッセンスを紹介しましょう。
・あなたは「戦う少女」たちをご存知だろうか?「リボンの騎士」「じゃりン子チエ」「風の谷のナウシカ」「セーラームーン」……「戦う少女」の系譜とでもいうべき、わが国特有の表現ジャンルが存在する。きわめて広範囲に。甲冑に身を固め、あるいは重火器をたずさえた可憐な少女のイメージに、もはや何の異様さも感じない。
・なぜアニメのヒロインはみずから武器をとり、その思春期を戦闘行為に捧げるのだろうか。なぜ彼女らは勇敢なヒーローに守られ、あるいはよりそうだけの存在に甘んじないのだろう。
・1964年に「週刊少年サンデー」誌上で連載が開始された石ノ森章太郎『サイボーグ009』。サイボーグ戦士には一人の女性(フランソワーズ・アルヌール)も含まれておりほぼこれ以降アニメであれ特撮であれ、戦隊ものには女性兵士が必ず参加するという設定が定番となった。この種の作品系列を「紅一点系」と名付けておこう。
その他、「おたくの精神病理」「ヘンリー・ダーガーの奇妙な王国」「戦闘美少女の系譜」「ファリック・ガールズが生成する」など。
ほー!なるほどー!「ヘンリー・ダーガー」の絵はナントモ、すごいなあ……。新しい日本文化論かも。オススメです。(・∀・)