ほぼ全作品を読破している東野圭吾氏。最新作はあの!「マスカレードホテルシリーズ」!読みましたよー!(╹◡╹)
「若い女性が殺害された不可解な事件。警視庁に届いた一通の密告状。犯人は、ホテルコルテシア東京のカウントダウンパーティに姿を現す!?しかもそれは仮面着用。 あのホテルウーマンと刑事のコンビ、再び――」中でもミステリーはもちろん、女性コンシェルジュが宿泊客の難問を解決するのが痛快だ。そのエッセンスを紹介しよう。
・「彼女を見て、ショックを受けた。キューピッドの矢が刺さったわけだよ。あれほど僕にとって理想の女性がこの世にいるとは想像もしなかった。ああいう劇的な別れを経験した翌日にこんな出会いがあるなんて、奇跡としかいいようがない。まさに運命の女性だ。まずは彼女のことを教えてほしい。そして彼女との会食をセッティングしてほしい。明日の夜六時だ。店は任せる。
無理です、できません、と答えたいところだった。しかしコンシェルジュとしては口が裂けてもいえない、とはいえ、安請け合いできる内容ではなかった。新田によれば、あの中根緑という女性には連れがいるようだ、しかも道ならぬ仲である可能性が高いという。ホテルとしてはあまり刺激したくない客なのだ。しかも大晦日だ。
君たちコンシェルジュは、できません、とは決していわないんだろう。必ず代替案を提言しろといわれているはずだ。だからそれを聞こうといってるんだ。費用については気にしなくていい。いくらかかっても構わない。
・コンシェルジュならプロポーズを演出する程度のことはできて当たり前です。思いを打ち明けたいという男性の欲求を満たしてやればいいだけの話です。プロポーズというのは、する側よりもされる側のほうが対応が難しい。断るとなれば尚更です。なるべく相手を傷つけず、相手の気持ちを尊重した上でどう断るか、そこがコンシェルジュの腕の見せ所だと考えた次第です。
・新田さん、ジャンプする夢って子供の頃によく見ませんでした?ぴょんとジャンプしたら、ものすごく高くまで跳び上がって、なかなか落ちないんです。手足をばたばたさせたら、そのまま鳥みたいに飛べたりもする。そういう夢。あの夢は、もっと高いところへ行きたいという気持ちが反映されていたような気がするんです。現状に甘んじているから、もう見なくなったー考えすぎでしょうか。スキーのジャンプは、高く舞い上がっているように見えるけど、じつは下に向かってジャンプしているんだそうですよ。踏切地点の角度はマイナスだとか。高さを求めるのがジャンプではないと思いますよ。
特に、「相手に恥をかかせず、気まずくなることもなく、プロポーズにノーと答える方法」 は、禅問答のような解決策。スゴい!やってみたい。
ラストの大どんでん返しは、東野圭吾ならでは。一気に読ませるのは、さすが!超オススメです。(╹◡╹)