「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「海賊とよばれた男(下)」(百田尚樹)

    


海賊とよばれた男(下) (講談社文庫)


待ち遠しくて、下巻も一気に読みました。いや〜スゴイ…オモシロイ…感動っ!!!映画も観たいっ!(・∀・)!


この男の生き様は美しい。本屋大賞の話題作。読まずに語るな。愛する家族、社員、そしてこの国の未来のために。この奇跡のような英雄たちは、実在した。敵は七人の魔女、待ち構えるのは英国海軍。ホルムズ海峡を突破せよ! 戦後、国際石油カルテルセブン・シスターズ」に蹂躙される日本。内外の敵に包囲され窮地に陥った鐡造は乾坤一擲の勝負に出る。それは大英帝国に経済封鎖されたイランにタンカーを派遣すること。世界が驚倒した「日章丸事件」の真実。若き頃、小さな日本の海で海賊とよばれた男は、石油を武器に、世界と対峙する大きな野望を持っていた。「ゼロ」から全てが始まる」そのエッセンスを紹介しよう。



終戦後の2年間はまさしく塗炭の苦しみだった。店員たちを食べさせるために、荒れ地の開梱、底引き網漁、印刷業、それに慣れないラジオ修理の業務と、さまざまな事業に乗り出したが、そのほとんどが失敗に終わった。社運を懸けたタンク底で廃油を浚う仕事でも、巨額の赤字を出してしまった。この2年間、何度も「もう駄目だ!」と思った。何もかも放り出して、楽になりたいと幾度考えたかもしれない。


・しかしそれをしなかたのには3つの理由があった。ひとつは、ここで辞めたら亡くなった店員たちに申し訳が立たないという思い。もうひとつは日田重太郎への恩に報いるためだ。「絶対に諦めずに、初心を貫け」という日田の言葉は、鐵造の信念となっていた。


・そして残るもうひとつの理由は、国家のため。日本人のために尽くしたいという思いだった。戦争で灰燼に帰したこの日本を、今一度、立ち直らせる、そして自信を失った日本人の心に、もう一度輝く火を灯すのだ。そのためなら、この老骨が砕け散ろうともかまわない。


・50年は長い時間であるが、私自身は自分の50年を一言で言いあらわせる。すなわち、誘惑に負けず、妥協を排し、人間尊重の信念を貫き通した50年であった。楽しい50年ではなかった。本当に苦労を重ねた50年であった。死ななければ、この苦労から逃れることはできないのではないかと思われるほどの苦労の50年であった。


「事実は小説よりも奇なり」だねえ。スゴイなあ。今年のベスト10は間違いなしだねえ。出光佐三って日本人の誇りだよねえ。超オススメです!(・∀・)


    


海賊とよばれた男(下) (講談社文庫)