「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「サービスの達人たち 日本一の秘書」(野地秩嘉)


日本一の秘書―サービスの達人たち (新潮新書 411)


全著作読破を狙っているノンフィクションライターの野地秩嘉氏。栄光の影の裏方を取材させたら天下一品だよね。(・o・)


さて、この本もオモシロイよ−!(・o・)「誰からも「最高の社長秘書」と言われる彼女は、いったいどこがちがうのか?思わず心がくすぐられる、幸せな気分になる…そんな究極のサービスを提供する「サービスの達人たち」が全国にいる。4万人の顔を知る横浜の名物ドアマン、警察の偉才・似顔絵刑事、シミ抜きクリーニングの名人、まごころを運ぶ富山の薬売りなど、平凡な人による非凡なるサービス―その極意と真髄がここにある」そのエッセンスを紹介しよう。


サービスの極意とは?圧倒的な技術だけでは、客の心の琴線に触れることはできない。健気さ、律儀さだけでは稚拙と受け取られてしまう。易しいことではないけれど、客に対して理性と情緒の両面に訴えることが上質なサービスにつながる。


達人、名人、天才という域に達するにはそれだけでは足りない。やれと言われて技術を磨くのではなく、人が何と言おうと、コストに合わなくとも、たとえ、上司から「その辺でいいじゃないか」と言われても、やらずにはいられない。それが達人の域に達した人なのだ


【4万人を知る名物ドアマンー一流ホテルの顔 横浜(ホテルニューグランド田中良雄)】


「オレがいる前を通過する人は一日にだいたい2000人です。そのうち400人は顧客ですから、顔と名前は一致しています。ですから勘定すると、だいたい四万人の顔と名前は一致します。タクシーの運転手も覚えています。横浜全体だとおそらく6000台くらいのタクシーのうち8割の運転手の顔と名前はわかってます。大したことじゃないんですよ。だって、37年もここに立っているんだから。酒もタバコもやらないし、身体も丈夫だから風邪もひいたことがない。一日も休んだことはないから、人の名前も覚える時間はたっぷりありますよ。何も難しいことじゃないんです。ただ突っ立ってるより名前を努力をする方がずっと楽なんです」


・名前を覚えることのどこが楽しいのかといえば、「握手と会話ができるから」だという…。「初めて来た人とは必ず握手します。その時に相手の顔を見つめて、そしてご挨拶して、お名前を伺えますかと尋ねるんです。相手が『伊藤です』『小泉です』と答えてくれれば大丈夫。それで名前は忘れません。耳で聞いただけじゃ人の名前なんて覚えられません。手を握りながら話をするから相手の顔を忘れないんです。子どもは反応いいですよ。みんな、ハイタッチして、じっと手を握ってくれる。赤ん坊もベビーカーから手を出している子は必ずタッチします。すると、赤ん坊の名前も忘れません


握手とひとことふたことの会話で相手の体温を確認し、顔と名前を脳裏に焼き付けるのだろう。


へえ〜!田中さんに名前、覚えられたいなあ−!オススメです。(・∀・)



日本一の秘書―サービスの達人たち (新潮新書 411)