一日一冊一感動!小野塚テルの『感動の仕入れ!』日記

タイトルは、『一日一冊一感動!小野塚テルの感動の仕入れ!』日記。 毎日の読書、映画、グルメ、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。(ときどき「酒場のギター弾き」「B級グルメ」も紹介します)

「地獄 極楽 絵本」(諸橋精光)

この本はスゴイ…。圧倒される…。やさしいタッチの絵なのに、なんと恐ろしいことか……。(;・∀・)

現役僧侶が描いた地獄と極楽の大人向け絵本なのだが。極楽は末尾の数ページ。地獄は、これでもか、これでもかと続いていく…。本当の地獄を見た人でないと表現できないだろうなあ。そのエッセンスを紹介しよう。


真観という絵の上手な小僧は悩んでいた。


「わたしが描いているのは仏さまの表面の形でしかない。ほんとうの仏さまの絵、仏さまの深いお心をどうしたら描けるだろうか…」


そこに地蔵菩薩が現れる。


ほんとうのみ仏を描きたいと思うのなら、おまえはまず人間の心の真実の姿を見なければならぬ。人間はだれでも心の奥底に自分でも意識してない暗いおそろしい面をもっている。そちらのほうも見ないと、ほんとうのみ仏の心は理解できないのだ。み仏とは人間の苦しみ、みにくさをすべて包み込んでおられる方なのだから。それにはまず地獄を見ることだ。そう、地獄にこそ人間の心のほんとうの姿があらわれている。真観よ、おまえにこれから地獄を見せてあげよう。さあ、わたしについてくるがよい」


「中有の旅」「等活地獄」「黒縄地獄」「衆合地獄」「叫喚地獄」「大叫喚地獄」「焦熱地獄」「大焦熱地獄」「阿鼻地獄」「渇愛の火」


・この意識下の深い欲動、それを無明(むみょう)ともいうのだが、その激しい盲目的な欲動がわたしたちの心を燃え立たせ、さまざまな善と悪の行いへと駆り立てる。そして、その行いによって現出するのが、地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天という六道の世界なのだ。そして同時にこの六道というのはわたしたちすべての人間の心の姿なのだ。


欲望の火が悪心として現れ、他人を害し苦しめるとき現出するのが地獄道。卑しい貪りに耽る人は餓鬼道にいる。淫・食の本能のみに従い、それを恥とも思わない人の世界は畜生道。ひたすら怒りに身を委ね、闘争を喜ぶ人は修羅道を生きている。心に愛の幻を描き、その充足を求めて善と悪を行うのが人道。快楽に恵まれて生きるのが天道だ。


真観よ、わかるだろう。六道が人間の心の中にあるということが。そして、この六道は欲と執着に覆われた苦しみの世界なのだ


ほんとうの安らぎの世界とは、欲と執着を離れた仏の世界、すなわち極楽だ。欲望の火はそこでは智慧の光明となって輝いている。極楽は欲を離れているから心が清く澄んで光明に満たされた明るい世界だ。欲にとらわれれば心暗く、欲を離れ、心澄めば智慧の光が輝く。それがこの世の真理なのだ



あまりに怖くて、恐ろしくて、ページをめくる指が止まってしまう…。子どもから大人まで楽しめ……ないけど、学びになる本です。超オススメです。(;・∀・)