「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「消えた魔球 熱血スポーツ漫画はいかにして燃えつきたか」

私が子どものころは、巨人の星をはじめ、「ちかいの魔球」「侍ジャイアンツ」など「魔球漫画」ってたくさんあったんだよねえ…。

ところが最近、見られないのはなぜなのだろう…!?(・o・)


さて、この本。テーマは、熱血スポーツ漫画。「実作者でもある夏目房之介は、描かれた一本一本の線をなぞっていきながら、盛りあがる筋肉は、飛び散る汗は、荒唐無稽な必殺技の興亡は、いったい何を物語るのか問いかける。『あしたのジョー』から『タッチ』まで、汗と涙と友情の真相を徹底分析」。中でも、あの伝説の野球マンガを紹介しよう。


【魔球列伝12 アストロ球団


魔球・秘技の消費量及び消費スピードにおいて、この作品は特筆すべき記念碑的倒産寸前大安売大バーゲン的漫画であると、まず申しあげておきたい。荒唐無稽魔球漫画の、総集編的作品なのである。原作は遠崎史朗、画は中島徳博。物語は、戦時中南方にいた沢村栄治が見た夢に始まる。昭和29年9月9日、夜空に散った9つの白光球を宿して生まれた9人の超人によって、米大リーグを破る超人球団が誕生すると予言するのだ!


「一試合完全燃焼」をかかげるアストロ球団と、アストロつぶしを第一歩に革命(!?)を目指すビクトリー球団の試合は、おそらく野球漫画史上最長と思われる1500ページ以上を費やして(げっぷ)終る。その間、消費される魔球、変則打法、超守備は数十に及ぶ。犠牲者は、死亡2名、廃人1名、キックでアウトにされた球五、難聴になった球三郎、その他ほとんど全員が重軽傷。


この多大な犠牲にもかかわらず(というより、そのせいで)アストロ球団はやっと9人そろったのにプロ野球を追放されてしまう(まあそうだろうなー)。しかたなく、それでも野球のできるところをさがしてアフリカへ旅立ってしまうのであった!


ああ〜!あのハチャメチャなアストロ球団再読したいなあ…。オススメです。(・∀・)