ネコが好きである。私の前世は、ネコじゃないか、と思うくらいネコが好き。(・∀・)
さて、この本、動物行動学者・日高敏隆氏の個性豊かなネコたちとの、5年にわたる日々のエッセイ。ネコの目で見た一種の人間社会文化論。そのエッセンスを紹介しよう。
・ぼくの家には、今、六匹のネコがいる。こういうネコたちをながめていると、彼らネコという動物をめぐる世界、そして彼らがおそらく思い描いているであろう世界が、おぼろげながらわかってきて、実に興味深い。昔から、犬は人になつき、ネコは家になつくといわれる。けれど、ぼくにはどうもそうではないように思われる。家に飼われているネコは、明らかにネコ本来の行動パターンを維持しながら、家に飼われているという状況によって、完全に家畜化されているのである。
・哺乳類では、オスのほうがメスより一段と大きいのがつねである。白いオスネコはとくに大きくなる。白い毛色を生じる遺伝子と体を大きくする遺伝子とが、組になっている(連関している)ためだという。隣のネコも大きかった。
・子ネコが小さいとき、親ネコはほとんど子ネコにつきっきりである。ときたま、子ネコが乳をたっぷり飲みおえて、ぐっすり眠りこんだときだけ、すっと立ち上がって部屋を出ていく。そして急いで用便をし、餌をかきこんで、子ネコのところへ戻ってくる。それは実にすばやい行動である。そしてまた、そういうときには子ネコはたいていは親が帰ってくるまで目をさますことがない。子ネコが一見よく眠りこんだようでも、親ネコが子を離れないときも多い。そういう場合、静かに見ていると、まもなくどれか一匹が目をさます。全員が完全に眠っていたわけではなかったのである。
いったいどういうことを手がかりにして、子ネコがほんとに眠りこんだかどうか、を知るのだろう?
ああ〜ニャンコ屋敷に住みたい〜!オススメです。(・∀・)!