「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「パイナップルの丸かじり 26」(東海林さだお)


毎度おなじみの「丸かじり」シリーズ。疲れたとき、ストレスがたまっているときは、ヘタなマッサージを受けるよりこの本を読んだほうがいい。脱力系どーでもいい「食」のエッセイ集。(・∀・)そのエッセンスを紹介しよう。


【パイナップルは女王様】


パイナップルは実に奇怪な形をしている。果物としては明らかにデザイン過剰である。
一つ一つ、きっちりと企画してあるあのボツボツ。
そのボツボツは一つ一つ複雑な形をし、起伏に富み、果物全体を覆っている。
何もあんなに丹念に、丁寧に、全体に施さなくてもいいのにと思うほどのデザインを、おしりの下側にまで行きわたらせて手を抜かない。
あれは一体どういう意図でああいうことをやっているのか。


西瓜を見給え。
表面ツルツルではないか。
何にもしていないではないか。
ぼくは一言パイナップルに言いたい。


「くどいんだよ、おまえは」


顔面はくどいが、てっぺんのあのフサフサの葉はいい。かわいい。許す。
あの葉っぱのおかげでパイナップルはずいぶん救われている。
見た目もかわいいし、それに便利だ。
どう便利かというと、あそこを手で持ってぶらさげることができる。


甘みも酸味も香りも力強さにあふれいてる。
パイナップルに比べると、和製の果物のなんと大人しいことか。
西瓜の甘さも、桃の甘さも、みかんもかんとひっそりとひかえめであることか。
パイナップルの美味は、もしかしたら果物界の女王かもしれない。


さあ、明日の朝食はパイナップルにしよう。オススメです。(・∀・)