またまた不思議な本を読みました!(・ω<)まだ地球が狭かった時代。なかでも18世紀以前に、ヨーロッパ人・モンタヌスによって描かれた日本の絵図、日記や紀行などにおける挿絵や地図を紹介したものなのだ。
著者の宮田珠己さんは語る。「モンタヌスやその時代の人々の日本情報は、そんな意外性と荒唐無稽さが横溢して、実に胸躍る、ありえない世界を現出させていた。外国人が想像で描いた、でたらめでほほえましい日本の地図や、豊満な胸をした女性のブッダ、だぶだぶソデのサムライ、ラジオ体操おじぎをする日本人たちなど、ユニークすぎる絵図の数々。そうして私はなぜか気づくと、自分でこんな本を書くことになっていたのである」
・アルノルドゥス・モンタヌスは、1625年アムステルダムで生まれた。1653年、オランダ・カルヴァン派教会の牧師となる。1669年にはオランダ使節フリシウスの「江戸参府日記」を元に「東インド会社遣日使節紀行」を執筆、それにその他複数の参府日記から得た情報を「第二部日本帝国忌事後記」として付け加え出版した。後にモンタヌスの「日本誌」と呼ばれる奇書である。この当時、ヨーロッパでは、未知の国の不思議な文化や風俗を伝えてくれるこのような出版物は秘奥に人気があった。
・ただ、モンタヌス自身は日本に来たことがなかったため、そこには間違った描写や思い込み、空想に溢れた表現も多く、日本に生きるわれわれから見ると、とてもユーモラスなものに仕上がっている。「日本誌」に描かれた日本は、世界の果て、海の彼方に発見された、まさしく本当の意外な楽園、驚異の王国であった。それでは、驚異の王国ニッポンへの旅にさっそく出発することにしよう。
その中でも特に印象的な絵を紹介しよう。
【セイテラ日本図】
【切腹】
【比叡山の観音像】
【清水寺】
【信長像】
人間の想像力ってスゴイねえ。ワクワク、心躍る一冊。オススメです。(・ω<)